よやく(社会人)
会社のお昼休み。
食堂の机で並んで昼食。
A子「あ、それ例のぬか漬けだっけ」
視線の先にはB子のお弁当箱。
B子「うん、育ててるやつ」
A子「ちょっともらっていい?」
B子「いいよ」
A子「いただきまー」
と、箸で一つとって食べる。
B子「どう」
A子「おいしい。ちゃんと漬かってる」
B子「でしょ。ぬか漬けブリーダーの手にかかればただのキュウリも立派なぬか漬けへと育つのですよ」
A子「ぬか漬けブリーダー……?」
B子「あの頃はあか抜けないキュウリたちも、ぬかという世の中に染まってこのようにお勤めを果たしているんだなぁ」
A子「B子が浸りだした」
視線の先でB子はぬか漬けを一口。
B子「うん、おいしい」
A子「なるほどね……。じゃあ、もしも染まり切れなかったら、売れ残るのかな」
遠くを見つめるA子。
それをにこやかに見つめるB子。
B子「私なら予約して辛抱強く待つかな、こんな感じで」
と、ポケットから出した付箋に「売約済」と書き、A子の手に貼る。
A子「私は、まだまだかかるぜ……!」
そして休憩後も張り切るA子であった。
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