尼阪線の出逢い
佐々蔵翔人
はじめに
はじめに
「僕はいつものように電車に乗って外を眺めている。ある日1人の女の子に恋をしてしまった……」
僕の名前は
最寄駅は
僕は本を読みつつ尼阪橋から見る大きな川を見るのが毎日の楽しみとしていた。何故だか知らないが他の路線よりもこの尼阪線に乗っていると落ち着く。昔から乗っているということもあるが沿線にはビル群などはなく田畑や山並みが広がっていて電車ツウからも愛されていた。
いつものように電車に乗って川を眺めていた。そして目を横に向けると紺のセーラー服に水色のリボンを付けたかわいい女子校生にお尻を触っている男を見つけ、その場では騒がず次の駅で下ろそうと僕は考えていた。
尼阪橋を超えてすぐの坂川駅に着いて僕は男の手を取った。
「あなた痴漢しましたね。駅を降りてくださいと手を引っ張った」
僕と男の人、被害者の女子校生の3人は坂川駅に降りて鉄道警察で事情聴取されると男の人は騒いだ。
「何の根拠があって俺が痴漢したと言うのか、証拠でもあるのか?」
「逆行していた男に対して僕はスマホを取り出してこの写真あなたでね。これでもまだ言い逃れするつもりですか?いい加減認めたらどうですか?」
駅員さんは男を取り押さえた。僕に犯人逮捕にご協力ありがとうございます。男はよくも余計なことしてくれたな覚えておけよ。
僕は思わず男の胸ぐらを掴み、ふざけるな自分が悪いことしておいてその態度はないだろ。その前に痴漢した女の子に謝るのが先じゃないのか。あなたは出来心かも知れないけれど女の子にとってはたった1回の痴漢が一生のキズになるかもしれないだろ。女の子に早く謝れ。早く。
男は女の子に謝罪をした。駅員さんは僕を
僕は我に返りスマホを見るとヤバい完全に遅刻だ。
入学式翌日から遅刻するとは思いもしなかったがどう足掻いても今からでは学校に間に合わない。別に皆勤賞をめざしているわけじゃあないからいいかと再びホームに戻って電車を待っていた。
女子校生は先程はありがとうございました。何かお礼をしたいと思うのですがどうしたらよろしいですか?
2人でホームに入ってきた電車に乗りこみ、お礼なんて大丈夫ですよ。電車乗り遅れたせいでお互いに遅刻ですねと笑っていた。
自己紹介遅くなりました。
僕は簑谷駅に着いて走って学校に向かう。途中でチャイムが鳴ってこれで遅刻確定だなと思っていたが間に合わなかった。
担任の先生からは榎本、入学式2日目から遅刻するとはダメだろと叱責を受けた。僕はこの時事情を話せば分かってもらえると思いつつももう1本早い電車に乗れば遅刻することはなかったと思っていた。こうして僕は高校生活を過ごすことになる。
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