第50話 今の私なら夏休みの宿題がきちんと終わる(8月4日)

 続けるということは恐ろしい行いであると、今になって痛感させられている。

 日々の食事と日々の出来事を単純にまとめているだけなのであるが、それで容易に続けられると思った五十日前の私の横面を張り倒したいと思う次第である。

 それでも、これを停めてしまおうとする自分もまた張り倒したくなるので、いかに自分が矛盾した存在であるのかを現在進行形で味わっている。

 繁忙期などで時間帯がずれることがあっても、細々と続けていきたい。


 一方で、急遽連載を止めたのが「アベノマスクといっしょ」であり、こちらはタイトルからも分かる通り全方面への揶揄を撒き散らしながら書いたエッセイである。

 本当に好き勝手に選んだ題材で日々書いていたのであるが、それを止めたのは単なる繁忙や政府からの圧力や誰かからの批判によるものではない。

 終話を書いていくうちにその題材で思考の迷路に陥ってしまい、しばらくエッセイの執筆ができぬようになったからである。

 それほどに昨年の湯平での水害は私の心をも本流へと放り込んだのであるが、それでも、二か月をかけて書き上げたのは弔いの意味があったからだ。

 本作では思考が停止してしまえば事実を淡々と描く形となるため、それによる休載はないのだが、それもこの拙著の経験があったからである。


 何かを止めるというのは覚悟と熱量が必要であるが、それを上回る負荷をかけられた時、人は立ち止まってしまう。

 それに抗うには余程の力が必要であるが、夜の街を横目に帰宅する際、ここ一年は頭を垂れずにはいられない。

 街の灯が真夏というのにどこか震えている。


【本日の出来事】

◎カンピロバクターにより飲食店二日間営業停止 熊本市

 私はそば屋の肴で鶏わさが好物であったのだが、以前の同食中毒により二度と味わえぬ身となってしまった。

 なお、カンピロバクターにはギランバレー症候群という後遺症が出ることもある。

 発症してすぐにカンピロバクターと気づいたときの緊張感は中々に恐ろしいものであった。

◎発生から十一年 高二刺殺で元少年逮捕

 長い間、操作を続ける執念というのは恐ろしいが、それを最も身につまされるのは犯人の側であろう。

 無論、そちら側に立ったことはないのであるが、そこまでして他者の命を奪いたいという強い想いは恋愛に似て人を盲目にするのかもしれない。

 それ自体はすごいことだとおもうのだが、その彼岸に至らぬよう気を付けようと思う。


【食日記】

朝:鶏メンチカツバーガー、フランクフルト

昼:カップヌードルトマトチリ、チキンバー(スモーク)、鶏そぼろ握り、野菜ジュース

夕:鯖缶としめじのアヒージョ、麻婆茄子、日本酒

 アヒージョを作る際、私にはキノコが欠かせぬのだが、太いブナシメジは食いでがあって丁度よかった。

 本しめじとは別にこれからも用いたい。

他:リポビタンD、おーいお茶

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