第43話 暦の密造が禁忌であった歴史(7月28日)

「退屈は犯罪だ」


 ネット広告の文言は時に過激であるが、この一言には少し考えさせられた。

 犯罪的な、暴力的なといった形容を用いることはままあるにせよ、それを退屈という言葉に用いたことはない。

 退屈とは、


①なすべきことがなく、時間を持て余していることに嫌気がさしている様子

②今成していることに関心を失い、飽きている様子


またはその心の動きということであるが、ここで要点となるのは何もしないことに良い感情を持っていないというところである。

 無為に時を過ごすことがいかに貴重なことであるかを知ったのは二十代も半ばを過ぎてからであるが、それでも、ついつい何かをしてしまおうとするのは私が「退屈」ということに対して恐怖を持っているからかもしれない。


 しかし、余暇を持つというのは時に必要なことであり、一日の終わりにただ盃を傾けるだけの時間を無理にでも作ることは精神の安寧に大いに寄与している。

 それでも我慢が利かなくなった時、私は日常から一度離れるようにしている。

 以前は街中へ街中へと出るようにしていたのが、今はより静かで奥深いところに身を投じたいという思いになっている。

 何をするでもなく耳を川のせせらぎにのみ向けるというのは格別の心地よさであるのだが、そこは物書きの性としてパソコンを持ち込んで一筆書こうとしてしまう。


 いずれにせよ、何もせぬことへの憧れこそあるもののまだ私は修業が足りぬらしい。

 私もまた時間という日常にまだ縛られたままである。


【本日の出来事】

◎ボーイング7四半期ぶり黒字を発表

 空の王者は苦戦しつつも前向きな材料を手に入れたようである。

 しかし、空の荒れ模様はどのように続くか分からぬため、今後に注視するべしというのが普通の経済指標なのかもしれない。

 私は単に、列車で回ろうぜという変わり者であるため、この限りではない。

 善き好敵手がいてこその鉄道であり、ぜひ頑張っていただきたい。

◎キリン 工場見学有料に

 ワンコインで見学できるというのであれば、何と愉しいテーマパークであろうかと思ってしまうのは呑兵衛の性である。

 ヱビス好きを公言する私ではあるが、酒に賤はない。

 近くに寄った際にはぜひ利用させていただこう。


【食日記】

朝:ハンバーガー、オレンジジュース

昼:日清でかうま豚キムチ、梅高菜おにぎり、野菜ジュース

夕:ステーキ3、日本酒2

 土用丑の日ということで鰻をばと思った時期もあったが、最近では牛かうどんをいただくようにしている。

 それにしても、小さいにせよステーキ三枚はやり過ぎた。

 あと四枚ある肉は、カレーかシチューにでもすることにしよう。

他:おーいお茶、タリーズブラック

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