埋葬

影平まこと

第1話 赤い靴


窓辺にとまった鵯のけたたましい囀りに目を覚ます。

今日もアナタが起こしてくれたのね、と話しかけ、おはようと囁いた。


黒パンに噛りつき、ミルクで押し流す。

のんびりしていられないと、相棒の真っ赤なシューズに足を入れる。

舞うことしかできない私の唯一の武器。

シャコンヌ?ワルツ?なんでもできるわ。

貴方のためなら一日中、狂ったように踊ってあげるわ。


だって、ずっごく楽しいんだもの。

貴方がいつまでも気づかないから。

この靴は、ほんとはね、綺麗な純白だったのよ。

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