第7話
ユミコ様と一緒に来ていたヤータ教信者の方達はあの後、本当に破門になり鉱山奴隷として、数年間働く事になりました。
『ユミコ様に騙されている』事を説明しましたけれど、残念ながら一部の方達は信じなかったそうです。
この事件の所為で、学園街を教区に持つ司教様は責任を取らされて任を解かれ、地方都市へと左遷されたそうですわ。
この教区は、貴族子弟が通う我が学園があるので出世を望む方達には大人気なのです。
教会本部から新しく来られたのは何と、ターク様のご親戚のクロス枢機卿様でした。
クロス枢機卿様はエルフ族と小人族のハーフで、たいへん可愛らしい方でした。
クロス枢機卿様は
『ユミコ様は、本当に隣国で認定された【聖女】なのか?』
その答えは、『否』
『隣国から新たに【聖女認定】された方は、ユミコと全く容姿が違い、数日前に国境付近の村で記憶喪失のそれらしき人物が発見された。』との事でした。
何という事でしょう!?
あの方は【聖女】を騙る偽物だったのです。
【聖女】どころか、大勢の方達の人生を台無しにした【犯罪者】ですわね!
この事は既に国王陛下を始め、学園長に既に伝えられているそうですわ。
ユミコ様…いえ、なりすましの犯罪者ユミコも今頃は、第四騎師団で厳しい取り調べをされている事でしょう。
しかしどうやってか
脱獄の手引きをした者がいるのでしょうね。
王城の牢屋から脱獄させるなんて、恐ろしい事ですわ!
手引きした方は確実に処刑です!
しかも脱獄させた本人だけでなく、一族全員に類が及びます。
厳しい取り調べを受け、職場も辞めざるを負えなくなるのでしょう。
離縁される方も出るかもしれません。
あの様な方を未だに【聖女】と崇めている方達の気が知れません。
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