第17話 ガンガルディアの出来事1

「賢者の石って売買されているものなのかね?」


「もしかしたらパチモノでは。イマイチ信用に欠けるような」


 旅人達がそのように話すと、直人は急にがっかりするのであった。しかしながら飛行艇がガンガルディアに行き来しているので、それだけでも目的はあるものであった。飛行艇に乗って、次なる冒険を目指したい所ではあるが、帝国軍とのやり取りは避けられるだろうか。そのような事を考えていると、メロンと幼馴染の細川がやってくる。


「パーティーに加わってくれる人いないかしらね」


 そのような事をメロンがつぶやくと、直人達はガンガルディアへとたどり着くのであった。ガンガルディアには、小さいドラゴンを操る帝国軍兵士や、100門以上の大砲を積んだ今時の飛行艇など、重要都市にありがちな交易が盛んな場所であった。


「たどり着いたわよ。さあ、これからどうするの?」


「とりあえず、アイテムをゲットしようか。賢者の石の情報も知りたいし」


 直人が都市の中に入ると、大きな飛行艇がガンガルディアに入るのを見るのであった。スケールの大きいそれは、軍隊用の飛行艇らしい。それが3隻、ガンガルディアに入港するのである。


「いくわよ」


 しかしメロンはそんな事にお構いなく、ショップへと向かうのであった。


「おい、ちょっとそこの男待て」


 直人が振り向くと、その後ろから誰かが逃げるのを目撃する。帝国軍兵士に追われているのは、他の冒険者達らしい。その様子を眺めていると、ドラゴン使いの帝国軍兵士が上空からやって来るのがわかるのであった。


「もはやここまでだな。逃げるのもこれで終わりだ」


 ドラゴン使いの帝国軍兵士は、その冒険者達を捕まえようとする。


「何よ何よ、急に何が始まっているの」


 幼馴染の細川が喋ると、冒険者たちはその場で抵抗しようとする。


「所属を一応聞いておこうか、聞いても無駄かもしれんが」


 帝国軍兵士が冒険者達にそのように聞くと、その冒険者達は、パーム国の者だと答えるのであった。やじうまが集まっている中、パーム国の者は、帝国軍兵士と争う事となる。

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