タロット、ちょろっと、備忘録

第85話 TWO of PENTACLES. ペンタクルの2

TWO of PENTACLES.

　地　選択、バランス

　ペンタクルの2が示すのは「柔軟」「家計」「娯楽」「困難」です。

　円錐形の帽子をかぶった男は、2つのペンタクルをレムニスケート(無限大記号∞)のリボンの中で器用にバランスをとりながらジャグリングしています。物事を扱う柔軟性、適応力を暗示し、我々が永遠に変化し続けることを意味しています。

　私たちが持っているもの──地位や財産であれ、愛する人であれ──すべては絶えず変化しているのです。質問者は変化に乗る準備ができています。

　背後には、大きくうねった波に船が上がったり下がったりしています。船さえもバランスの只中にあるのです。

　ペンタクルをいつ落とすかわからない危うさ・不安に気づかず、とても楽観的に見えます。

　私たちは仕事やキャリアと、人生の他の側面との間のバランスをとっています。

　問題はどれだけを自分のため、他人のために行なうのか。それを優雅になのか、不安に駆られながらなのか。また自分がいつでも自由にやめてもいいと感じられることも重要でしょう。

【正位置】

「柔軟」柔軟性。均衡を保つ。変化に適応する。責任と楽しみのバランスをとろうとする。

「家計」お金のやりくり、収支のバランス。仕事と金銭面での厳しい状況の狭間でジャグリング。

「娯楽」娯楽、遊びに耽る。日常生活における魔法で解釈は彼を呑気と見るか不安と見るかで変わる。

「困難」困難、難しいこと。煽動と二元性。器用。何かを取り扱う。浮き沈み、不安定。

「懊悩」現実よりも想像上の悩み。人生の両極的なアイデアを認識。選択。

「変化」良い流れ、臨機応変、気分転換、陽気、楽しい、余裕がある、状況を楽しむ、現状をキープ。

　物質界における誕生と死と再生のサイクルを理解します。

　このカードは二つの仕事を持ったり、冒険的なことにひとつ携わりながら新しい冒険に首を突っ込んでみたり、支払いのため資金をやりくりしたり、公的あるいは私的な面両方での責任を果たすなども表します。

　文章での知らせやメッセージとして、また妨害、動揺、困難、巻き添えとして解釈されていることもあります。

【逆位置】

「凶兆」不吉な前兆。限られた視界から不安が生じる。ジャグリングが終わる可能性。

「失敗」(仕事と私生活また経済的な)バランスが悪い、足をすくわれる、行き場のない。

「優柔」選択しにくい、優柔不断、きまぐれ、心変わり。間違いを犯す。再生の輪にとらわれる。

「空転」無益で見せかけだけの楽しみ、楽しんでいるふり、面白くない、単調な人生、四苦八苦、空回り。

「放蕩」金銭問題。酒乱、刹那的で無責任な快楽。無理をして陽気に振る舞う。

「文筆」文学的能力、文書、作文、手紙の交換。

　曲芸師はペンタクルを落とします。変化についていけません。金銭の使い道やなにかのやり方を誤ります。

　彼は責任を果たせません。能力以上の仕事を引き受けたり、わずかな資金で事業を拡張したり、借金を返済するために違法な行為をやりかねません。

　予想になかった状況への調整も必要になります。

　質問者は失望したり頑ななだったりします。困難の要因については、改善される見通しはないようです。