第57話 NINE of WANDS. ワンドの9
NINE of WANDS.
火 集中、円熟
ワンドの9が示すのは「準備」「忍耐」「不屈」「受動」です。
頭の包帯は精神的な傷を負ったことを表し、孤独であっても力強い人物が、1列のワンドの壁(元々彼のもの(資質やエネルギーの蓄え))の前で自分が今操れる1本のワンドに寄りかかっています。彼が背後のワンドをちらりと肩越しに見ている様子は、問題あるいは敵を象徴し、彼は自分を守るために、もう一度戦いの準備を整えているように見えます。
今まで獲得してきたワンドたちが彼を苦しめようとしているのです。
その中でたったひとつ、彼が守り抜こうとするものこそが、本来の彼もしくは理想とする彼なのです。
たとえ残りすべてとうまくいかなくても、これだけは守り抜かなければなりません。
このカードは警戒と防御のために「備えている」ことを表しています。
【正位置】
「準備」用意周到に備える、準備、用心深さ。備えに付随する遅れ、一時停止、延期。警戒。
「忍耐」抵抗、防御、持久戦、内面の態度に向けられた外からの挑戦に直面する。
「不屈」強さ、信念、強情。敵に対して強くある。現状の抵抗に打ち勝って強さが生まれる。
「受動」待つこと、受け身、慎重、延期、神経過敏。望みを持つ。
「最終」最終局面、詰めの段階で過去が蒸し返される。
「健康」抵抗力の増加と体調の改善。
知覚と本能がひとつになって勝利をもたらす。
問題が再び起こるので、守備を崩さないで準備する。以前、経験したトラブルがまた別の形で襲ってくるとき、このカードはよく出ます。それは質問者の心を苛立たせるような過去の人間関係の復活から、いったんは治った病気の再発までさまざまです。
現在や未来の位置に出たとき〈状況はどうであれ、問題は終わっていません。注意を怠らないように〉という警告の意味になります。そしてすでに質問者は用意できています。なぜなら、よく似た状況が過去に起こっていたからです。
質問者は勝ちえたものを守ろうとしています。それは職場での立場、家族や結婚生活での対等性、社会における権利などといったものかもしれません。名声や地位は守り抜かなくてはいけません。質問者は、自らの権利をいまだ維持しています。
このカードが出たら、過去の障害・戦い・困難が再び起こることを予期し、油断しないようにしてください。
【逆位置】
「試練」無防備、逆境、苦境、苦難、妨害や試練、警戒し続けよ。
「災難」難問、障害、混乱、見込み違い。内なる挑戦を感じる。
「執念」意固地。異なった考え方で異端者扱いに。
「敗北」負ける、敗北、断念。認識が甘い。不幸。
「傷病」弱さ、不健康。
「恐れ」慎重。すれ違い。
自分のテリトリーが守り通せません。質問者は無防備な状態でルールを無視した攻撃を受けます。もっと注意しておくべきでした。
問題は過去のことに端を発しており、以前体験したものです。軽率さと単なる臆病さによって、同じ苦しい目を二度味わうことになります。過去の問題が再び出てこないよう、注意深くすることによって避けられます。
何を言うべきなのかわかっているのに、意識下にある恐れが自己主張をすることを妨げているときにも、このカードは出てきます。
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