第44話 QUEEN of PENTACLES. ペンタクルの女王
QUEEN of PENTACLES.
地の水 自然/本性 濃茶色か黒髪と黒い瞳の年長の女性
ペンタクルの女王が示すのは「寛容」「富裕」「家庭」「安定」です。
豊かな大自然に囲まれた庭の木陰の中、「地」の愛を表す果実と彼女の宮である山羊座を表すヤギの頭部の装飾が施されて石造りの玉座に腰掛け、ペンタクルを大事そうに抱えながら眺めて魂の苦境について瞑想し、すべて受け入れる慈愛の心、富と幸せの到来を暗示します。
背景の緑は実り豊かでみずみずしさにあふれて大地の恵みによって繁栄がもたらされたことを暗示しています。
自然に親しみ、多くを生み出す創造的な女性です。
右下には豊穣/繁殖のシンボルであるウサギも見られます。
ウェイトは明らかにこのクイーンを重視していました。彼は彼女について「魂の偉大さという観念に要約される」「真摯な知の働き──彼女はシンボルについて熟考し、そこに世界を観る」と述べています。彼女は情熱的に自然を愛し、他になにも求めないかのように見えます。
【人物】豊かな資質を持ち、深く物事を考える人物。
【自分自身の中にある要素】秘められた資質。
【エネルギー】長期的な計画に向いている。
【正位置】
「寛容」寛大、寛容、包容、人助け、穏やか。
「富裕」富裕、豊か、金銭のヘソクリ、着実に積み上げる、小金を貯める。繁栄。経済的安定。富を表すことも。
「家庭」よい結婚、家族の援助、幸せな家庭生活、愛情、女性的な知性および内省。幸福。
「安定」安全、安らぎ、福祉、安定した運気、安定、物質的安全。
「自然」自然への愛。快適。自由。
「気丈」気高さ、偉大な魂。
物質界の内的な意味を探求している、肉体の中にすべての元素を見る。満ち足りた気持ち。優先順位を正しくする。
【職業と為人】分別のある人、人を気遣う人、創造的な人。よい主婦、よい母親、良妻賢母。
【出来事】ビジネス、財産、金銭面で成功を収め、彼女の王国に繁栄をもたらしています。注意深く、保守的で、実用性を重んじる彼女は人々から信用されます。彼女は情緒的で成熟しています。これらの女性はきちんと職に就いていて、職業人としての心構えを持っています。
彼女はペンタクルスの基本的意味である現実的・実践的といった性質を持ち、生きとし生けるものの平等、母なる自然の愛情を表しています。
美しい環境を作り出すのは、彼女の多くある能力のひとつです。
彼女のアイデアは建設的で組織立っています。自分の持てるものを愛する人と共有しようとします。
人々の安全のために時間やエネルギー、財産までをも費やすのを厭いません。
彼女にとって、人生とは責任を果たすこと。このことを実践することによって、金銭の見返りがあり社会の評価が得られるのだ、ということを彼女は悟っています。
援助や良識、イマジネーションに身を捧げる創造的女性を示します。
彼女にとって家は重要な拠点です。職場や自然の中と同じように、そこで彼女は創造性を発揮するのです。
彼女は自分に快適さをもたらすようなものに頼るよりむしろ、内なる安定を得ることの方に価値を置きます。
【逆位置】
「徒労」あくせく働き金銭になりにくい。不正。経済的不安定。
「虚栄」贅沢、虚栄、愚かさ、怠慢、野心と冷淡さ。極端な依存症。
「疑心」物質主義から生じる疑念、疑心暗鬼、気がかり、恐れ、不信。
「難儀」気難しい、愛情が報われない、一方的な思い。
「気忙しい」落ち着きがない、甘やかす、がっかり。
「否定」悲観、否定、閉鎖的、非現実的、物事がダメに。
【職業と為人】非現実的な人、依存心が強い人、落ち着かない人。愛人、妾。信用できぬ女性、付き合いにくい人。
【出来事】自然との根源的な結びつきが失われ、あるいは脅威にさらされている。そのことで彼女はイライラして攻撃的になるかもしれない。家族や友達に心を閉ざす。
自分に自信が持てないこと、内面の不安定さを表します。
彼女の創造性はよどんだままです。
経済的にも不安定で、自立できません。
自分自身のことを決めるのにいちいち人に頼り、ひとりではとても危なっかしく何もできません。
自分の問題で人を責めたりします。彼女自身の人生に関わることであるのに、それに対する責任から逃れようとします。
彼女に考えや行動をあれこれ指示してくれる人に頼り、その人のために生きていくのを好むでしょう。
彼女自身のことや家庭のことをあれこれ思う気持ちがありません。
彼女の技術は使い物になりません。意思が弱くためらいがちで、意見をはっきり言いません。
彼女は、人生の出来事の中で絶えず揺らめきます。
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