第37話 KING of CUPS. カップの王

KING of CUPS.

 水の火 制御された創造力 明茶色の髪と、灰栗色の瞳の年長の男性


 カップの王が示すのは「寛大」「支援」「責任」「成功」です。


 直観力、イマジネーション、創造力といった潜在意識の強いパワーを物語るおおしけの海原の上に据えられた貝殻形の玉座へ座り、右手にカップを、左手に笏を持っています。片側を船が、もう片側を魚が通ります。王は首から「寛大」さや心の大きさを表します魚をぶらさげています。物事を平然と受け止め、適切な対応を行います。

 彼は名君として名を残し、信頼を勝ち取るために、「成功」と達成を求める必要に駆られているのです。とても創造的かつ感受性の高い人物であり、ナイト同様に夢見がちでもありますが、その感受性のすべてを、ビジネスやプロフェッショナルとしての人生に注ぎ込みます。いわば、法律家として成功した詩人のような人物です。

 海のような深い感情を持ちながらも、その一面を決して他人に明かそうとしません。深い感情があふれ出し彼を飲み込んでしまうことを恐れているのです。心理、精神、人間そのものに対する深い理解を持っています。

 どのようなことに巻き込まれようとも、彼は自分に忠実で本音を通します。

【人物】賛同者、不当な扱いを受けた人の擁護者。

【自分自身の中にある要素】誠実さ。

【エネルギー】公正。


【正位置】

「寛大」器が大きい、余裕、感情的な関与と無条件の愛。

「支援」世話好き、温かい支援、誠実。また周囲の協力を得る。

「責任」責任感、義理人情、責任を全うする。勇気。

「成功」成功、成し遂げる。達成。確実。

「賢明」賢明、適切・安定して対応。

「芸術」創造的な知性。

【職業と為人】豊かな感受性のある人、知性的な人。クリエイティブな仕事あるいは芸術関係、芸術家、文筆家。医学、法律、カウンセリングなどは興味を持つ職業の代表例です。博学の人、趣味の広い人、よい商人、力を持った男、愛情に恵まれた人、よい心の持ち主、ロマンスグレイ。色白の男性、実業家、弁護士、神学者。また科学を職業とする人々。感情的に安定した公明正大な人。科学者と芸術家の結合。信頼ができ、質問者に対して好意的である。

【出来事】深い感情や想像力を備えながらもそれを隠す傾向を持つ成功している人物。このカードは、芸術方面や「制御された創造力」に基づく職業(例えば法律家やビジネスコンサルタントなど)での達成を示す場合がある。また、飲酒に関する問題を抱えながらそれを隠そうとしている人物を示している可能性もある(しかし、他のカードがそれを示唆する場合に限る)。

 道徳心が揺り起こす勇気は、彼に信念を貫き通そうとする決意を与えます。

 初めてこのキングに出会ったとき、あなたはその優しい物腰の背後にある強さを感じないかもしれません。

 というのは、その強さは上手にコントロールされ、もの静かで知性的な自己表現の形で現れるからです。

 その男性のことをもっと知るようになると、その心深くにある気持ちや考えが明らかになってくるでしょう。彼は、本当に人々や社会のためを思っているのです。

 彼の性質は、人々を感嘆させ、尊敬の念を起こさせます。責任感を持ち世話好きで、誠実、同情心にあふれています。

 それはちょうど、彼自身のエレメントである、広大な海の底から引き上げられた宝物のようです。


【逆位置】

「不義」不誠実、不公正。浮気っぽい、不倫、不正行為。悪事、悪徳、略奪。

「横暴」気性が激しい、暴走、横暴、情熱の浪費、自己中心的。持て余す。強要。

「表裏」裏表がある、気分屋。

「損失」大きな損失。金のない状態。

「疑心」疑心暗鬼、自信喪失。ノイローゼ、情緒不安定。感情的な不安と関心のなさ。誤解を招きがち。

「逃避」自らを騙して快楽に耽溺する。

 自制できない感情が原因でスキャンダルを起こしやすい、感情の噴出、とくに他のカードが危機を示唆する場合。怒りあるいは涙によって長い間隠されてきた感情が露呈する。創造性がブロックされているか、フラストレーションが存在する可能性。

【職業と為人】嘘つき、情緒が不安定な人、情緒を乱された人。芸術家を気取る。

【出来事】情緒が未発達な男性を暗示します。自分の感情をうまくセーブできないため、皮肉を言ったり、ノイローゼになったりします。

 感情的な問題が多く、心の動揺を幻影を求めることにより紛らわせようとします。

 自分自身をだまし、アルコールやドラッグ、セックス、無意味なことへの追求に明け暮れます。

 この男性を信用することはできません。彼のアドバイスは正確とは言えないものです。その言葉は不誠実で、自分の利益のために計算ずくで口から出たものです。

 感情的問題は潜在意識下に葬られ、不健全な依存体質を生みます。自分自身の感受性が作り出した恐怖心や強迫観念に怯えながらも、精神の不安定さを冷ややかな素振りにより隠し通します。

 他のパーソナリティの問題としては、心の弱さです。彼は、敵意をあらわにすることにより、これをごまかそうとします。



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