第10話 II THE HIGH PRIESTESS 高位の女司祭(女教皇)

月(支配星座:蟹座) ブルー


 高位の女司祭は「精神性、叡智、直感、潜在意識」を示しています。


 この高位の女司祭は処女マリアです。

 女神イシスの青いガウンとローブは高潔さ、貞淑さ、聡明さを表しており、「潜在意識」や魂の世界における力も表しています。


 左手の巻物には、偉大なる律法、秘密の律法、神の言葉の二次的な「叡智」を示す単語TORAが記されています。


 「ソロモンの神殿」に存在したとくに男女、光と闇、顕在意識と潜在意識など相反する「精神性」を表す黒の柱ボアズ(Boaz)と白の柱ヤヒン(Jachin)の頭文字「B」「J」を記した二本の柱が並んでいます。


 潜在意識はよく水によってシンボライズされます。その水が映し出すのは、私たちの過去の記憶です。

 ヴェールの後ろの海は潜在意識の別の性質を意味しています。

 それは、テレパシー、予知、透視の能力です。

 潜在意識により、私たちは「直感」的に他の人と自分たちをチューニングし、夢に出てきたシンボルを通して現在の環境を探り、そしてよく未来の出来事を予知します。

 過去・現在・未来とコンタクトする能力、私たちの日常生活を映し出す潜在能力です。


 直感的知識また言葉で完全に定式化できない真実との深いつながりを示します。

 また、細部への疑惑、何かが間違っているという感覚、あるいは逆に何かが紛れもなく正しいという直接的で疑いようのない経験です。


 このカードはポジションがなんであれ、質問者はすでに知識、資力、過去の経験を備えていることを表します。

 このポジションにある事柄は、すでに知っていることです。

 その曖昧なままの知識を現実へと結びつけていくための方法を知るには、他のより現実的で世俗的なカード、とくにペンタクルやコート・カードに目を向けてください。


 隠された力が、質問の中に影響しています。

 このカードが出ると、質問者自身の質問がはっきりしていないことを意味することもあります。

 質問者が必要としているのは、未来もしくは質問についてのもっと多くの情報です。月は質問者が予想していない変化を表しています。

 彼女は、質問の事柄に影響を与える隠された要因を表します。

 たとえ質問者が、質問について関わっているすべての事柄を知っていると確信していたとしてもです。〈まだすべての状況を把握しきれていませんよ〉というメッセージを伝えようとしています。

 質問者は、重要な事柄に関して、夢の中での暗示を求めているのかもしれません。


【正位置】

「理性」理性的、冷静で客観的。

「気づき、気づいていない要因」大切なことに気づきかけている、活動よりも沈黙と静止の時期。

「知性、知識」教養に富む、深い考え、学識や学力、聡明、インテリジェンス。

「叡智」高等教育、専門教育。

「真面目」粘り強さ。

「直感、神秘的、隠された力」秘密、夢見る心、ロマンチックな思い。

「真理」正しい判断。

【職業と為人】気高い女性、神秘的な女性。その人自らで道を見つけられるよう助けるカウンセラー。

 女性の象徴カードとして、自分なりのしっかりした考え方を持った直観力の強い女性を表します。他の人の立場を尊重し、自分の信念は心の中に静かに持ち続け、説教するよりも行動で示すタイプです。この女性の心の平安は、彼女の価値観を保ち続けることにあります。理想主義者ですので、彼女の規範に従って生きていない人には、密かに失望しています。

 最終カードとして、思いがけない変化が訪れることを暗示します。自分の信念をしっかり持ち、勇気を持って行動するようアドバイスしてあげてください。


【逆位置】

「浅はかさ」勉強を好まない、深く考えず行動する、先入観にとらわれる、本質を見誤る。俗っぽい考えや生活、進学しない、常識がない。

「拒絶、批判的」他者への攻撃、ヒステリー、問題が悪い変化をもたらす。

「冷淡」冷酷・無慈悲。

「潔癖」白黒はっきりしている。

「予想していない否定的変化」道義と行動のアンバランスが不幸を導く。

「疑心暗鬼」日常生活と信念とのアンバランス。

 よく本人にとって重要な価値観が、他の人や周りの環境の犠牲になるという形で現れます。そうなると行動をやめ、怒りを心の中で大きく成長させます。

 外部の活動に関与する、または他の人々といる必要性。コミュニケーション、発想や知識を共有する。情熱を表現する必要性。態度や立場を明確にする、または何かに献身的に取り組む必要性。状況によっては、誰かからのプレッシャーを表します。

【職業と為人】厳しい女性、不幸な女性。完璧主義、あばずれ。



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