美女だらけの部活に入部してしまい修羅場になっています

藍重 愛

第1話 高校生活の始まり

僕は何とか県立の高校に受かり、今日4月12日入学式が行われた。入学式後自分のクラスに行き、ホームルームが行われた。

「今日からこの1年3組のみんなと高校生活を送っていきます。助け合いながら楽しくしていきましょう。」と、担任の神林かんばやし清奈せいな先生が軽く挨拶し、高校生活が始まった。

ホームルームが終わり、クラスのみんなは放課後に予定があるらしく早々と教室を後にした。

一人、自分の席から外の景色を眺めていると、1人の女子から声をかけられた。

倉岡くらおか君だよね? みんな帰ったけど帰らないの?」

女子から突然声をかけられ唖然してしまった。

「家に帰っても暇だから少し時間を潰そうかなと思って」

「そうなんだ。私と一緒に部活動見学に行かない? 」

「別にいいけど、どの部活を見学しに行くの? 」

「一通り見て回ろうかな」

天草あまくさ愛華 まなかは楽しそうに僕にそう伝えた。

多分1時間は経っただろうかほとんどの新入生は残っておらず僕と天草さんだけしかいなかった。

「ありがとう付き合ってくれて」

可愛らしい笑顔を見せながら明るい声で言われた。

「こちらこそありがとう。僕も部活が見れて良かったよ」

今日僕は初めて女子とまともに接することが出来た。

入学式から数日が経過した。

僕は自宅から徒歩10分のところにある高校に通っている。

クラスに少しだけ慣れ、極わずかだが友達もできた。

今日は部活動入部届の提出日の締切の日である。

「おはよう、暁輔きょうすけ。何部に入るか決めたか? 」

「僕は、特にこれをしたいとかないから楽な部活に入ろうと思ってる」

「みんな何部にはいるんだろうね? 」

翔也しょうや君が僕に体を寄せこう言った。

「ここだけの話。天草さんは写真部に入るらしい。」

思わず驚愕してしまった。

クラスのみんなは僕の方に一瞬視線を向け何事も無かったのように話し始めた。

「先輩から聞いた話によると写真部は結構楽な部活らしい。さらに、先輩も可愛いとの情報も入ってる。」

翔也君は僕に写真部の情報を周りの人達に聞こえないようにどんどん伝えてくる。

「天草さん、暁輔のこと好きだと思うぞ」

「えっ、な、なんでそんな事聞いてくるの」

「入学式の日、一緒に部活動見学行ってただろ」

「あの日は、教室に残ってたら天草さんから声をかけて来て一緒に行かないかと誘われたんだよ。」

「それって、好意があるのと一緒じゃねーか。だから、お前は写真部に入って付き合ってしまえ。」

翔也君は僕にそう告げ一目散にその場から離れていった。

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