つまらない本

書店に入り、一冊の本をペラペラと捲る。

私の手は神の手となり、普通の人の普通の人生を進めていく。

ペラペラ、ペラペラと。

それは余りにもつまらないお話だった。

彼が書店に入り、一冊手に取ったところでパタン、と本を閉じる。

世界は暗転し、意識が遠のく。


神の手は、私の手だった。

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