ダークリオン? ああ、知ってる知ってる

side〜ボス〜


ダークリオン、それは最近急に勢力を増してきたテロ組織だ

超能力協会、または特定の能力者に恨みがある奴らが集まってできている


そんなテロ組織を創った…、ボスが私だ

超能力協会に親を殺され復讐を誓い、着々と準備をと捉えているうちに同じ境遇の仲間と出会い、協力しあっているうちにいつのまにかテロ組織ができていた


ダークリオンには掟があり、無能力者、無実の能力者は殺さない、出来るだけ怪我も負わせないと言ったものだ。

もしこれで能力者を無差別に殺そうものなら私達もあいつらと同じになってしまうからだ


その掟に基づき、今回の聖内学園襲撃計画を立てた

まず幹部の一人の能力を使い数カ所に兵をばら撒く、鎮圧される前に設備等の破壊、特定の能力者への攻撃をする


そうすれば鎮圧される前に多少の被害を出すことができる、今回は被害の深刻さではなく被害が出たこと自体が大事なのだ


今回の体育祭での警備は超能力協会主導で行われている、そして今まで一度も破られたことはない、そこにテロ組織が侵入したとなれば超能力協会への信用は落ちる、それが狙いだ


その分侵入する手筈を整えるのは何よりも難しかった

特に問題となるのはSランク能力者の存在だ、彼らが対応すれば一瞬で鎮圧されてしまうだろう、なので上手く聖内学園から移動させそこで食い止めて時間を稼ぐという作戦だ


一人は今国外に、もう一人は戦闘向きの能力では無いので生徒会長一人抑えればなんとかなる


まぁSランク能力者に対して戦って食い止めるのは不可能だが転移等の能力を相手は持っていないので時間は稼げるだろう


そんなとこに来た不安要素が斎藤武だ、下手したらSランク能力者級の力を持っているらしい相手だ、下手したらろくな被害を出させずに鎮圧されてしまうかもしれない、対策はしないといけないだろう


とはいってもどうするか…

トーナメントに出るらしいから聖内学園から引き離すのは無理だろう

今から取れる対策といえば侵入させる場所を斎藤武から離すぐらいのものか…?


リスクはあるが本人に接触してみるか、相手にしない可能性もあるが、上手いことテロ組織が攻めてくるという情報を信じさせ仲間として誘導

することができれば成功率が上がる


斎藤武が周りに広め、警備が厳重になる可能性はあるがSランク能力者を野放しにするよりはマシだろう

こういうことは今までいくらでもやってきて自信がある、なんとかなるだろう


早速斎藤武に話しかけ、人気のない場所まで連れて行く


「お前はダークリオンというものを知っているか?

まぁいわゆるテロ組織というものだ、だが一枚岩ではなく、テロのみをしているわけではないようだが…」


「あぁ、知っているよボスと7人の幹部から構成されている組織だろ?

ここ最近急に勢力を伸ばしてきて、違法で高性能な道具を大量に生産しているんだろう?」


随分と詳しいことまで知っているんだな…、これなら信じる可能性は高まったか?

 

「そんなことまで知っていたのか…」

 

「それで?それがどうかしたのかい?」

 

「どうやら近々奴らがこの学園に攻めてくるとの噂でな、貴様と対策を取りたい」


まあどこでこの情報を手に入れたのか、本当なのかという疑問は出てくるだろうが、少しずつ証拠を見せながら話を偽造して騙し切ってやる


「その心配はないさ、君が創った組織だろう?」

 

「何を言っているんだ?そんなわけないだろう?」


(なっ!)

元からバレていたのか?くそ、これは流石に予想外だ、やはりリスクが高すぎたか…

そして衝撃的な発言をする


「仮にそうだとしても、僕なら3日で壊滅させられる、問題ないさ」

 

「ッ!、へぇ…そうかい精々楽しみにしとくよ」


舐めやがって…予定変更だ、侵入させる奴らの中に幹部級の力を持ったやつを紛れ込ませておこう、いくらあいつが強いとしても十分に食い止められる


お手並み拝見といこうじゃないか

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る