第3話 幽かな人



 ずっと君の傍に寄り添っていた

 そっと君の物語を眺めていた


 この世界の誰よりも近くから

 君が頑張る姿を見つめていた


 なのに 世界は驚くほど残酷で

 悲しい光景ばかり見せる


 叶わない 願い

 涙となって零れ落ちた


 触れ合えない 温もり

 嘆きとなって 消えていった


 ずっと僕は離れなかった

 ずっと君の傍にいたかった


 でも もう時間切れみたいだ

 せめて 一言でも言葉を残したかったよ




「ストーリー」


 突然の別れがもたらしたのは、悲しみだけじゃなかった。


 その世界の誰よりも近くにいた僕は、君の頑張りを見届けることができた。


 でもやっぱり、辛いよ。


 世界は驚くほど悲惨で、辛い光景ばかり見せてくる


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