こくばん
バブみ道日丿宮組
お題:信用のない黒板 制限時間:15分
こくばん
嘘八百になった黒板を誰が管理してるのだろうかというと僕である。
ネタは教師の不倫や、学生同士のカップル、都市伝説などだ。真実の部分も多少あったりするが、大体は噂程度。
誰よりも朝早くに登校してくるから、冬は寒くて困る。
「……はぁ」
吐く息も白い。
黒板に書き終わったら離れるからそのあとコンビニによって缶コーヒーでも買おう。
今日書くのはクラスで人気の女子の淫行について。
どこが好きで、いつやってるのか、あとは身体調査した結果。実はこのデータは知人から買ったもので事実が8割。人気の女子ということもあって値段は高くついたが話題性には勝てない。
さて、7時に近づいたところで内容を書き終えた。
今日のノルマは終わったのでそろそろ学校に向かおうと思う。僕が通ってるのは隣駅の学校だからね。さすがに通ってない学校にいつまでいてもしかたない。
「あっおじさんこんちわ」
「今日も熱心なことだね」
教室を出ようとしたところで顔なじみのおじさんが廊下を歩いてるのを見つけた。
「今回はおすすめできる内容だよ」
「ほう、あのこか。ナイスボディやから男子たちが喜ぶな」
その後軽く挨拶して僕は学校から離れた。
顔なじみのおじさんは用務員で、僕に学校の鍵を貸してくれてる人だ。つまり協力者である。誰かわからないいたずらを手伝ってくれる影。誰かわからないっていう意味じゃ僕も影か。
スマホを開き、今日の内容をこの学校に通う幼馴染へと送る。
すぐに『ありがとう』と返事がきた。相変わらず起きるのがはやい。小さい頃も今も一緒に寝ると早くに起こされるから困ったものだ。
なんにしても彼女が通う学校の話題を作るのは僕の役目だ。こういったものがあるからいじめという事件は起こらず、噂が学校を支配してる。
とはいえ、いずれ侵入するのも難しくなるに違いない。
教室の鍵ぐらいはあるから問題ないけど、監視カメラとかそういうものがあったら苦戦しそうだ。
こくばん バブみ道日丿宮組 @hinomiyariri
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