バブみ道日丿宮組

お題:猫の孤独 制限時間:15分

 使い魔として猫を飼い始めたのだけど、なかなか仲良くなれない。歳がまだ赤ん坊だからなのか、あるいは子供だからからかわれてるだけなのか。

「……」

 なんにしてもエサのときは甘えてくるあたりとても現金なやつだ。

 撫でても特に不満そうな反応はしてこない。いつもは逃げたりするのだが……。

 育ててるのは、妖怪に近い品種で人間並みに生きる個体。魔法耐性が高く、自分自身も人語を喋れるように成長してく……とのことだがそういう素振りは一切ない。

 一応猫用の学習キットなんかを置いておいたりするのだが使ってるかはわからない。

「学校行くけど、くるか?」

 鳴き声とともに左右へと振られる頭ーー否定。

「そうか。昼飯はセットしておくからちゃんと食べるんだぞ」

 秒数おかずの上下運動。

 人語はかなり理解してる様子。

 とりあえず撫でる。コミュニケーションがとれるのだから、もう少し僕のほうによってほしいものだ。いずれ学校で一緒に魔法の練習をしなくてはならないのだからね。

 なんにしても一人きりは寂しいだろうから、

「よしっ」

 魔法で小人を召喚する。

 僕の目でもあり、ある程度自動で動く簡易式神。魔法とは違う僕の親からの遺伝した力。

「なにかあったらこいつにいうんだぞ?」

 いつでも目を光らせるということはできない。学校では学業に集中することもあるけど、家の様子を確認できる余裕がない。

 教師が罠を練習用として至るところに仕掛けてるのを回避しなければいけない。もっとも実力のある術士ならそんなことは使い魔にやらせるのだろうけど、僕は違う。

「じゃぁいってくるからね」

 猫の鳴き声を背中に浴びながら、僕は部屋を出た。

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バブみ道日丿宮組 @hinomiyariri

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