Fragment

海沿いの街明かりは bijuo

(触れられない至上)

何度目かの adieu

(それだけが人生かも)

結局のところは Je te veux

(ぎこちないワルツで)



「bijuo」

きみたちははとてもきれいで

その上おいしそう

舌の上で溶かしたなら

きっとほろほろと崩れてしまう

溶け残った『言葉』はどうしようか

口移しで誰かに

それとも 飲み干してしまおうか



「adieu 」

ところで 今 何楽章あたり?

いや、答えは聞きたくない



「Je te veux」

あなたはわたしなのかもしれない

わたしもあなたなのかもしれない

だとしたら わたしはわたしがほしいし

あなたも 結局はあなたがほしい


なんだかとてもめんどうなのだけれど

これはワルツであるので

楽しんでしまうしかない



お互いに紐付こうとはしない

かけらが散乱していて 

その中のいくつかを

拾いあげて 眺めてみる 

よく冷えた冬の ひとひ

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