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 周りに自然が多いこの街は、幼い僕らにしたらどこでも遊び場だった。

 原っぱで四つ葉のクローバーを探してみたり、河原で水切りをしたり。おたまじゃくしやバッタやとんぼがたくさんいる田んぼの畦道は、未知の冒険をしているかのようにワクワクしながら歩いた。

 そうやって、子どもの頃はそこら中を一緒に走り回った。


 中学、高校に進学して友達が増えていっても当たり前のように一緒にいた。

 一緒にいるのが"当たり前"だったから、友人たちも"そういうもの"だと思っていたようだ。

 僕らはまるで、お互いがお互いの一部なのではないかと思うくらいだった。

 言葉にしなくても、お互いが特別な存在だとわかっていた。

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