左2 02



 暗雲のジョーカー


 彼は力を使って、再度過去へ遡った。


 それは、人攫いにあった少女を助けるために行動している頃だった。

 力は続けて使う事が出来ない。

 じっとしているだけの事ができなかった彼は、少女を助けに行動する。


 そうして彼は、そのアジトに乗り込む事になるのだが、異なる選択は決められていた結末を塗り替えた。

 悪い方向へと。


 彼が乗り込んだことを察知した人攫い達は、少女を人質にとった。


 ガラスケースの向こうに入れられた少女は、彼が抵抗すればたやすく毒の餌食となるだろう。

 その為に作られたらしい部屋の機械が作動すれば、命は数分と持たない。


 彼はそれでもどうにか助けようとするが、失敗して少女を死なせてしまった。


 やはりやり直すべきはここではない。


 彼はさらに過去へと飛んだ。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る