世界の形、私の右隣 (※lily微注意)
春嵐
世界の形 α
複雑で、よくわからないものに、とらわれてしまった。それが何なのか、どうすればその
世界中で、自分だけが、その事実を知っているような。そんな感じ。誰に言っても理解されないし、誰も共感はしてくれない。だけど、事実だけが目の前にある。
なぜ自分なのか。それはいつも考えていた。考えているときは、ドラマやアニメの主人公みたいで楽しくなれる。そして、答えはいつも同じ。自分は、主役ではないから。主役がこんな面倒を押しつけられるはずがない。そもそも、舞台上にすら、わたしはいない。
誰かの。
そう。
私の知らない誰かの、舞台を支える。そういう役割。
だから、ヒーローですらない。誰にも称賛されないし、意味もないかもしれない。
それでも、なんとなく、やってみる。自分に与えられた、唯一の、特別だから。
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