ミッション:インポッシブル フォールアウト ー18.8.11.

監督:クリストファー・マッカリー



「不可能はない!」

さらっと始まるド頭のフリーフォールから、

大仕掛けのだましトリックに銃撃戦、

足で追跡もすればカーチェイスに大所帯での奪還作戦。

そして今回の大目玉、核爆弾登場にヘリでの空中戦。

これでもかっ! とお腹いっぱいギリギリまで詰め込んだ、

しかしながらどれも見逃せない無駄なし本編にはもう降参。


シリーズも続くと人間関係もイロイロで、逝く人、再会する人とハラハラドキドキ以外にも見せ場があったり。

何より壮大なアクションシーンほどロケーションが素晴らしく、

アクションを見ていいのか風景を見るべきなのかで目が泳ぐ泳ぐ。

夏休みはこれでしょう!

だましだまされ、ちょっと人物相関がややこしいけれど、文句なしの大作とオススメしたい。



本作、ほぼアトラクションである。

このシリーズは「ゴーストプロトコル」「ローグネーション」が特に好きだ。

縦横無尽な展開と適度な難度のサスペンス。

案外ドラマ部分もしっかりしていて、コメディー要素もしっかり入っている。

これぞエンタメ、言わんばかりの無敵構成だ。

正直、真似したいし、してもバレない黄金比率だと思う。

いつも思うのだがトム・クルーズの作品には信頼の安定感がある。

全部見たわけではないが、見た限りではどれも苦悩はあれどもゲスくなく、

完璧なまでにカッコイイヒーローだが嫌味なく、

なんというか文部省推薦図書的、清潔感が漂っている。

今だこの原因が分からない。

本当にトム・クルーズ一人が出ている、それだけでこうもなるものなのか。

まさか、と思うが彼の人は、特に最近では自身の出る映画のほとんどをプロデュースしているはずだ。だからなのかとも思う。

だとして醸し出すべく何か必ず、というパターンがあるようにも見えず、

人も死ぬし、殺すし、殺されもするし、マジ謎だ。

同様に岡田准一さんが出ている「ファブル」もエグい絵ヅラのわりに、中和させるほどの清潔感があり、ゲスくなり切っていなかった。

あれも不思議でならない。

ということで何が言いたいかといえば、おそらくゲスいと映画の完成度は半減するな、ということで、おなじホンでも全く違うものになりかねないという可能性についてだろう。

モノカキなら、同じスジでも書き手が違えば読み心地が全く違うアレである。

この辺をトム・クルーズは自身で自身を客観的に把握しているのだろうか。プロデュースしているのだから、の、ような気もしてならず、自己プロデュースするしかないウェブ系モノカキとしても自身の持ち味、文章が醸し出す雰囲気が何なのか、客観的に把握しておくことは大事だよな、と思うばかりなのである。

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