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 妹改造計画は順調に進んでいる。知り合い限定ではあるけれど、話もややスムーズに運ぶようになり、問題だった前髪も切り揃えた。

 しかし、私服が極めてダサい。アニメキャラや謎キャラがプリントされたシャツを着て出かけるのは、そろそろ辞めにしなくてはならぬ。

 誰だその残念女子はって? 僕の妹だよ!


「紗凪、今度服でも買いに行くか。せっかく外に出るようになったんだ。そんなダサい服じゃ、皆んなに笑われるぞ?」

「……へ?」


 まさかの自覚なしかい紗凪ちゃん?

 脳が処理不良を起こしていそうな、それくらいのキョトン顔で首を傾げる紗凪。


「兄ィ? こ、ここ、このパパさんTシャツの、ど、どど、どこがダサいのかな?」

「全てだろ」


 紗凪は姿見鏡の前に立ち、そこに映り込んだ自らの姿に視線をおくる。そして僕に振り返る。


「やっぱり格好いいよ、パパさんTシャツ!」


 つうかそれ、何処で買ったんだよ! 十中八九ネットだろうけれど。しかし、これはいい機会だ。紗凪と鸞子、二人で買い物にでも行かせてみるか。

 そこで紗凪の真意も暴ける可能性もあるし。鸞子のことだ。どうせ暇だろう。

 と、僕がスマホでそれを伝えると、驚くべき反応速度で既読がつき、即答で快諾された。

 やはりあの生徒会長は、暇なのだろう。


「紗凪、そういうことだから、明日、鸞子と買い物に行って来なさい。お金渡しておくから」

「会長と!? うんっ、わかったよ!」


 ……今更だけれど、大丈夫かな……

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