第九話 冒険者ギルドで馬鹿にされる
「ハンターカードを作成したいのですが」
「え!? 貴方がですか!?」
「無理なんですか?」
「だって経験値0ですよね。自殺願望がおありなんですか?」
受付嬢にすら馬鹿にされる。
気にするな。俺にはバグ化がある。
少なくとも現在魔剣と無限のお金を持っているんだ。
「作成お願いします」
「まあいいですけど」
そう言って渋々受付嬢はハンターカードを作成する。
そして俺はハンターカードを手に入れた。
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ハンター名 レイン
ハンターランク1
パーティーランク1
ハンター番号000000000000000
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「ハンター番号は全部0にしておきましたのでwww」
「ありがとうございます。でも0っていい数字ですよね」
「そうですねwww 落ちこぼれとしてはいい数字に見えるのかと」
俺をとことん馬鹿にする受付嬢。
まあ馬鹿にされるのも当然か。
経験値が全ての世界で俺は経験値を取得できないのだから。
「先ずはバグの条件探る前に防具やアイテム買うか」
何せ俺にはお金が無限にある。
お金で買える物なら何だって買えるのだ。
「おいあいつ一丁前に剣なんか持ってるぜ」
「本当ね。攻撃力0なのにねwww」
「奪ってやろうぜ」
俺に近づいてくる二人組の男女。
高価な武器や防具は身に着けてないが、決して安い武器や防具ではない。
「おいその剣俺に寄越せよ。お前なんかが持ってても宝の持ち腐れだろうが」
「いやこの剣は重要だ。悪いが渡せない」
「何だとてめえ!」
俺に喧嘩を売ってくる青年。
俺に向かって拳を振り翳す。
それを俺は魔剣アーレードで防いだ。
「てめえ、このステータス値が上がらない無能の癖に」
俺は相手にするのが面倒臭かったので一撃で片づけることにした。
「ぐわあああああああああっ!」
「きゃあああああああああっ!」
相手の男女二人に死なない程度の大量の硬貨を降らせた。
相手は苦しそうな表情をしている。
「じゃあな。俺は忙しいんだ」
俺は冒険者ギルドを出る。
周囲は騒然としていた。
「おいあいつ今目の前から大量のお金を出現させたぞ。どうなってやがる!?」
「レインって経験値0だろ。お金なんて持ってない筈」
「どういうカラクリだ!?」
俺は出現させたお金を消すことも出来る。
これがバグの強みである。
俺はそろそろいいだろうと思い、男女に降らせた大量の硬貨を消した。
「さあ防具とアイテム買うか」
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