祝福 ?
世界のどこかで僕が祝福されている
おめでとう、おめでとう
満艦飾の笑顔のなかに
そろそろ僕が投げ込まれるころだ
花もパンも手を取り踊り
僕のまわりに山と積まれて
なんでもない日じゃない日のケーキが
喧伝しながら転がってくる
ところで、そうだ、なんの祝福だ?
僕は彼らに聞くだろう
すると彼らはぴたりと止まり
知るんじゃないよ、と知らんぷり
世界のどこかで僕が祝福されている
勝手に祝福されている
僕はまだ獄中のはずだから
まだまだ知ってはいけないのだ
ところで、そうだ、まだ聞きたい。
満艦飾の人々よ、
それは本当に祝福なのかね?
それは本当にあるのかね?
彼らはただこう返すのだ
あなたがそうして疑うならば、
さっさとその毒霧の箱を
開けてしまったらいかがです!
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