皇紀弐仟陸佰零式艦上戦闘機の戦記

第98話 大空の騎馬戦

大空の騎馬戦が幕を開ける！

お互い最大速度に加速してゆく！

この初撃は最初にして最大の試練となる！

お互いの殺意が交錯し、先に逃げた方が殺られる。

お互いに長槍を構えて一瞬の機会を逃さないよう、照準器を通して敵機を睨み付ける！

先に射撃を始めたのは劣勢なアメリカ側だ！

弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾！！

まだ遠いが、１２．７ミリ機銃の全門射撃を開始！前面はマズルフラッシュで凄まじい光を放つ！

その数秒後、満を持して零戦隊も応射！

２０ミリ機関砲と７．７ミリ機銃の同時発射！！

弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾！！鈍鈍鈍鈍鈍鈍鈍鈍鈍鈍鈍鈍鈍鈍鈍鈍！！

両軍から放たれた弾丸は相手を破壊することを命じられ、空気を切り裂いて暴力を撒き散らす！

爆亜亜亜吽！！業炎！！

両軍とも数機が爆発または炎に包まれ、黒煙と共に放物線を描いて落下してゆく！

この後、制空戦であれば相互に反転し格闘戦に移行するところだが、零戦隊の目的は急降下爆撃機の撃墜だ。そのままの勢いでその後方で編隊を組んでいるＳＢＤドーントレス急降下爆撃機に襲いかかる！！

Ｐ４０編隊は全機が急ぎ反転して零戦隊を追いかけようとする！

急旋回のＰ４０は完全に無防備だ。

そこに我々３機が上空から時間差で襲いかかる！

弾弾弾弾弾弾弾弾！！鈍鈍鈍鈍鈍鈍鈍鈍鈍！！

その攻撃は一閃！

！爆亜亜亜吽！！

３機のＰ４０が炎上！、錐揉みして墜落する！

アメリカ戦闘機隊は混乱し、追撃体制から統制が失われる！

零戦隊はドーントレスに襲いかかる！爆弾搭載の爆撃機との速度差は圧倒的だ。

弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾！！鈍鈍鈍鈍鈍鈍鈍鈍鈍鈍鈍鈍鈍鈍鈍鈍！！

業ゥゥ業炎！

次々と炎上、２０機程度のドーントレス編隊は、零戦隊最初の一撃で半数を失い、たまらず散会してバラバラになる。

そこに我々３機が下方から急上昇しながら攻撃！

爆亜亜亜吽！！

これも浮き足立つ敵機は足元から死の一撃を受けて未発見のまま死の旅路につく。

我ら新海小隊！屍となることすら気付かせぬ！