第8.5話


要くんが退院して数日が経った。

今日も私達はみぃちゃんを探している。


「みぃちゃーん」


「どこかなー?お返事してほしいなぁ」


いつもみぃちゃんに言い聞かせていた言葉を言いながら、いろんな所を歩き回る。


「私ちょっと疲れちゃった。座ってるね」


そう言って私は公園のベンチに腰掛けた。


「…!」


座った状態で辺りを探していると、要くんが急に駆け出して行った。

もう、病み上がりなのに…!そう思い、私も慌てて追いかける。

しかし、足の速さは要くんの方が早くて全然追いつけない

寧ろ取り残されてしまった。


でも走っていったということは、何かみぃちゃんの手がかりがあったんだ。

そう思い、疲れた足を必死に動かし後を追う。

すると少し遠くから要くんの怒鳴り声が聞こえてきた

近付けば、なにやら男性と揉めている。

男性の腕の中には真っ白で小さな猫。みぃちゃんだ。


これはまずい、と私は慌てて二人の元へと駆け寄った。

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