第4話 友達
黒板に何かが貼られてある。
「ええ~と~、」
文字が小さくて読めない。しかも前で話している女子たちもいて見え隠れするからたまったもんじゃない。
頑張って前まで行き読んでみると、席替えとクラスでの役割を決めるらしい。
チャイムが鳴り、朝のホームルームが始まった。
先生もチャイムと同じ瞬間に入ってきた。
「みんなで話し合って決めてくださいね。先生は職員室に戻っているから。私は生徒の自主性を尊重しま~す。みんなで喧嘩しないで決めてね。」
先生めんどくさいだけじゃん。しかもすぐ帰るなら紙に『先生は来ませんので生徒同士で決めてください』とか書いておけばいいと思うのは俺だけかな?
とりあえず、決めないといけないよなぁ。
教室を見渡したが、誰一人とりかかろうとしない。
というよりもほとんどの高校生に自分から代表になろうとするやつなど皆無なのだ。中学生では必ずと言っていいほど学級委員長は最後に残るし、結局じゃんけんで決まることになる。
1分ほどの地獄のような沈黙の中でいると、進行させようとするやつが現れた。
「俺、学級代表やるから。そのまま進行していくで。」
金髪で関西人っぽいが、なかなか良い奴そうである。
こいつのおかげで時間内に席替えと役割を決めきることができた。
俺の席は一番後ろの窓際だった。一番良いところじゃねえか!嬉しい!そして何より松倉が俺の隣になったことが幸運だった。
俺の良い奴そうという直感は当たったらしく、すぐに友達になることができた。
「俺は村上智尋。智尋でいいよ。」
握手をしようと手を差し出す。
「俺は松倉修司。修司でよろしくな!」
すぐに手を握ってくれた。感動したよ俺は。
ここからは気軽に質問してみることにした。
「修司って帰ったら何してるの?」
「そやな~、帰ったらまずアニメ見るかな。」
俺は非常に驚いた。金髪の人間ってアニメとか見るの?すごい偏見であるが許してほしい。
「同じだ。」棒読みのようになってしまった。
「俺たち結構気が合うんちゃう?」
「そうだな。」
今日は一日中、修司と一緒に行動した。
一緒に帰ろうと提案し、またいくつか質問してみた。
「修司って蟲って見たことある?」
「見たことあるで!気持ち悪いハエみたいなやつだけ。」
「じゃあもし、特殊部隊に入れるとしたら入る?」
「ああ、入ると思うで。なんか入るって、そんな感じすんねん。」
「そっか~」
その後は、男子高校生がするようなことを話しながら別れた。
「じゃあな」
「またな」
「ふぃ~、ただいまー」
友達とかすぐにはできないと思っていたけど、案外作れるもんだな。
これからは学校が楽しくなりそうだ。
今日はコンビニのおにぎりで済ませた。
おにぎりだけだと少し物足りなかったが、節約のために我慢する。
洗濯物を干して食器を洗ってベッドに行こうとした途端、急に眠気が襲ってきて俺は意識を持っていかれた。
「なんだぁ~こるぇ~」
バタンと体が倒れる。
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4時間目プールでご飯食べた後の眠気やばかったな~
頭がっくがくしてた。耳から水抜けるときとか気持ちよかったでな?(俺だけ?)
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