ふぉろわーのいもうと

バブみ道日丿宮組

お題:フォロワーの失望 制限時間:15分

ふぉろわーのいもうと

 学校で美少女であっても、ネットでブサイクであれば生き残れないのがこの時代。

 可愛いアイツも、愛しのコイツもやり方次第で沼に落とされる。この世はネット社会。生き残るためにはいずれかの方法で自分のプライスを作り上げなきゃならない。

 そういう意味でいわゆるお嬢様キャラは一部で流行るだけでなにかしら外に出ない限りはただのフィギュアとなりはてる。

「あ、あの……登録お願いできませんか」

「……ん? 誰」

「あの1年の砂とぅです」

 見ない学生かと思ったら下級生か。

「なんの登録してほしいって」

「え、えっと先輩ってあれですよね? ネットで有名な動画配信者」

 顔は出してないつもりであるのにこうしていつも誰かがくる。まぁ……この学校じゃ知ってるやつは多いか。

 昔の彼氏とかがばらした可能性もある。

「で、それを登録して僕になにかメリットがある?」

「え、えっとないです、はい」

「じゃぁさよならだね」

 やる意味がなければやらないのが一番。第一に僕がフォロワーになったところで『こいつ金か、なにか払ったのか?』と思われるのが関の山だ。

 相手のことを考えるなら、断るのがその人のためにもなる。

「で、でもしてほしいんです。な、なければ、私親衛隊になります!」

 唸り声が思わず漏れた。

 なぜか僕は女性に人気が出て、男子には惚れられない。

 その女性たちが学校で作ったのが親衛隊。リアルで問題が起きないようにするという問題を起こしてる集団。

「その人達に目をつけられない?」

 今でもクラスの連中に見られてるというのに。

「はい、実は隊長がお姉ちゃんなんです」

「……なるほどね」

 あの姉にこんな可愛い妹がいるとは……いいな。

「わかった。ただ条件がある」

「は、はい、なんですか」

「僕の妹になってほしい」


 こうして僕は妹を得て、彼女がネットに生き残れるようにしてあげた。

 そんな彼女は今は僕のかけがいのない人になり、義姉に妬まれるようにまでなった。社会に出れば、僕のことを知ってる人はかなり少ない。

 そのため、稼げる程度にネットビジネスを行ってもバレることはない。思う存分妹とふざけられる環境ができあがった。

 そういう動画を作ったら、『姉さんの伴侶にあたしたちもなりたかった!』と僕のフォロワーさんが大分減った。

 まぁ……数日後には戻ってきたんだけどね。

「た、楽しいですか? ご主人様」

「ぼちぼちだね」

 今も昔もネットは変わらない。きっと永遠に変わることもない。

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ふぉろわーのいもうと バブみ道日丿宮組 @hinomiyariri

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