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「んー。まぁ昨日話した通り、和香なら受け入れてくれそーだなって思ったのとー」
その視線が、赤色の髪の毛から私に移ると、なんだか胸がざわりとした。
「和香ともーっと、仲良しになりたかったからぁ」
にっこり、何を考えているのかも分からない笑顔が向けられる。
「胡散臭い」
「ははっ、それ本人に言っちゃうんだー」
何が楽しいのかよく笑う、ちゃらんぽらんな佐藤。
私は頭痛がしてきたというのに、佐藤はけろっとしている、解せぬ。
「もしアンタが男だったとして」
「見目麗しき野郎ですわよ?」
「……なんでそんな格好してんの」
ボーイッシュとか、中性的なんてもんじゃない。
完全に女、ギャル、赤基調の派手服、チェックのスカート、茶タイツ、顔も濃い化粧、髪の毛巻いてる、ピアス開けてアクセもジャラジャラ付けて、どう見てもギャル。
そして一人称が『あーし』。
それとも隠す理由があるんだろうか、実は女の格好が趣味なだけ、とか、心は女、とか。
それなら私はとやかくなんて、言えないけれど。
「あーしの叔父さん、理事長なんだけどねぇ?」
「……は?」
突然の更に暴露された話に、私の頭はやはり付いて来れない。
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