正体
散々遊びまわったので皆疲れたのか、一緒に帰るよう誘われたが、やはり桃色の物の正体が気になる。
私はちょっと落とし物をしたかもしれないからと皆に先に帰ってもらった。
私は反対岸に渡り、桃色の物が見えた位置を探してうろうろとした。
(確かこのススキの群れの中から見えたはずだ・・・。)
ススキの高群の中に目を凝らすと、桃色の着物を着た女の子が見えた。
「何してるのこんなところで?」
声を掛けて見ると、女の子が驚いたようにピクリと跳ねた。
「ちゃん・・・見てた。」
小さく細い声だったのでよく聞き取れなかったが、チャンバラを見てたといったらしい。
蹲って下を見つめている彼女の頭に赤い紐飾りが蝶々のように揺れていた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます