第4話 サイド″現代で魔王になった黒陽マオ″
「私の前世は……異世界の魔王?」
前世の記憶が脳内に溢れてきた。異世界で魔族達を統治していたが、ある日現れた勇者との激闘の据え、死んで、日本に生まて変わる
グウウウウ!!!
人が急に大きくなり始め、天井を崩していく。瓦礫の下敷きになれとでもいうの?
魂の記憶なのに、急に力が溢れ出てくる。
愛用の黒革の手帳を開き、私は言う。
「プリズン」
何もないところから鉄格子が現れ、瓦礫の下敷きのならずに済んだ。残った瓦礫は、ミミック?のような魔物が吸い込み、吐き出した。なんでこんなところにミミックが?前世ではよくミミックを趣味で作っていた私、だとすればこのミミックは、私のもの?
まあいいわ?とりあえずミミックは放置して、この場から離れることにしよう。人外じみた力持っていたら、きっと怪しまれ、最悪牢屋の中で何年も過ごす羽目になっちゃう。うん、とりあえず逃げよう!
私は空を飛んだ。いとも簡単に飛べて、拍子抜けた。でも真上にいたヘリコプターにぶつかった。自分には怪我は一切ないが、ヘリコプターに乗っていた人が死んだら目覚めが悪いので、魔法の力で風を操り、乗っている人達を救出して、地上へ置く。
女性が持っているマイクと男性が持っている大きいカメラを見るにマスコミだろう。下を見ると一つ目のサイクロプスが倒れていた。恐らく、あれは撮影に来たのだそう。情報だけは異様に早い。それでお金を稼いでいるのいいけど、助けてたのだから、私のことを悪く書かないでよね。
それから私は一旦家に帰る。玄関には買い物に行っていたと思われる弟がビニール袋を持っていた。弟はこちらを向いて不思議な顔をする。
「マオ姉ちゃん、どうしたのそのツノ?コスプレしてるの?珍しいなぁ」
「ツノ?」
「ほら見なよ」
弟はスマホを鏡仕様にしてこちらに向けた。そこには私の額に2本の立派なツノが生えていた。うん、触ってもちゃんとある。
やっぱり私は前世の魔王、そのものになったのか。弟の頭を右手で触り、睡眠魔法を使い、眠らさせる。
さて、どうしたものか……
魔王の力を隠して置くのもなんだしな、こうなれば、前世のように世界の半分を私のものにするのもありだな。なにせ現時点で、私の力は最強なのだからだ。
そう考えた時、私の脳内に不思議な声が響いた。
『日本ならび世界を支配しろ。その力で』
なぜか、なぜかわからないが、私は
「はい」と答えた。
この瞬間、急に頭の中に霞のようなものが広がるような気がして、思考力がグッと下がり、上手く物事が考えられないようになった。
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占いの館から、とおく離れた山奥で老女は、侍女に車椅子を押してもらいながら、エレベーターを使い、地下に部屋に入った。そこには巨大な白色の球体がある。球体に少女の影が写る。
「ナナっちゃ〜ん、魂の刷り込みうまくいった〜」
『はい、マイマザー。『日本ならびに世界を支配せよ』と言う命令を約7%と者に刷り込むを完了しました』
「7%……思ったよりも少ないのね。50%と言うまではいかないけど、30%ほどはいると思っていたわ」
『マイマザー落ち込みことはありません。異世界とのリンクは77.777%完了しています。なので、母体を増やすことにより、命令の刷り込むの人数は比例して増えます。魂のリンクを更に行いますか?』
「ナナちゃん、無理はしないで頂戴。あなたは大切な私の娘同然なのだから」
『マイマザー……感無量です』
「でも、そうね。命令の刷り込むが最大限になった時に行うのが一番いいけど、どうすればいいのかしら?』
『マイマザー、そのためには人々に恐怖を植え付けるのが効率的です』
「そう、恐怖ね……面白いこと考えちゃった』
老女の、ふふふふと言う不気味な笑い声
が地下の部屋の響き渡る。
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