中村


「ヨーグルトがうまいぞ!」

中村が叫んだ

中村って誰だよ

おれが書いたんだけど

中村お前は一体、誰なんだ?

おれの問い掛けにそいつは一瞬、黙った

「中村に決まってるだろ!」

悪い冗談はやめろっ

そんな風にこちらを叱責して来た

その際びんたも飛んだ

それは正確におれの横っ面を捉えた

いってえ

おれは叫んだ

詩だ

詩の中でおれは中村に暴力を振るわれたのだ

中村はこんなの当然だと言わんばかりに踏ん反り返った

「お前がいけないんだぞ」

そうか

おれがいけなかったのか

それは悪かったな

「本当に悪いと思ってるのかよ!」

人間に一番、大切なのは勇気

おれは落ちていた角材を拾い徹底的に中村の頭をぶん殴って脳漿を飛び出させた


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る