俺たち魚川高校野球部!
調味料
section1 高校初日
今日から高校生。花の高校生!
「うん。」
鏡見て身だしなみも整えた。行くか。
今日から県立魚川(さかながわ)高校に通うのは俺『天理大聖(てんり たいせい)』
母子家庭の1人息子だ。
そして今日は入学式、張り切って行こうと思う。
「行ってらっしゃい、弁当は?」
「あ」
「全く初日から忘れないでよね」
この人が俺の母親だ、親父が事故で死んだ小学生の時から俺を1人手で育てている
「サーセンホント。」
さて気を取り直して行くか
片道20分。駅まで5分、電車で7分、歩きで8分で通学することになる。
で駅で合流するのが
「よぉ天理!」
いつも元気のいい190cmの大男、『藤村晋次郎(ふじむら しんじろう)』
「はよ」
朝は眠そうな『久甫陽平(くぼ ようへい)』
いつも、冷静なやつ
「あれ、あいつは?」
「危ね、セーフ!」
遅刻ギリギリの『目河点(めが てん)』
とにかくガタイがいい、そして日本と台湾のハーフだ
(いいな、俺もこんぐらい筋肉あればな)
こいつらは俺の昔からの幼なじみ的なやつら、まさか高校まで一緒とは。
「さっさと行くぞギリギリだからな」
「あぁギリギリだ」
「ギリギリだな!」
「...はい.......」
目河に総攻撃が浴びせられる
「オイオイ満員電車かよ」
「通勤時間だからな.......」
久甫がより一層ダルそうになる。
「うおぉ.......せm」
身長の高い藤村は大分大変そうだ
「なんなんですか?痴漢」
.......は?突如天理はあらぬ疑いを掛けられる
「マジかよ大聖!」
藤村が無駄に大声を出したせいでかなり注目されている
「まてまて、超誤解だ。」
「じゃあ私の体を触ったのはどこの誰」
「知るか、満員なんだから荷物かなんかだろ!」
「あのーこいつ痴漢するような奴じゃないっすよ。」
.......藤村、さっき思いっきり注目集めたくせに…でもありがたい。
てかなんなんだこの女。
身長160cmくらいの黒髪、長さは肩まであるかないか…あ、ボブってやつか.......ウチの学校の制服じゃん.......
「まぁ今日は許してあげる。万が一もしかしたら誤解かもしれなくもないし」
(いや、絶対誤解だよ)
散々あったがようやく学校へたどり着いた、さて俺のクラスは
天理 2組
久甫3組
目河5組
藤村2組
「藤村と一緒か」
「中二以来だな!」
そしてHRが始まる
「えーおはようございます。
今日は入学式ですね.......」
長々と続く先生の話に飽き始めた頃
「長い.......ん?あっ!」
大聖の視界の先には今朝の冤罪女!
「あいつも同じクラスかよ.......」
キーンコーンカーンコーン
「なあ天理ー」
「いたな。」
「な!お前どーするよ」
「まぁ極力関わらないようにしよう.......」
関わらなければなんとかなる…よね?…
そして入学式では
「えー我が校の教育の方針は自由!中退するのも東大目指すのも君たち次第!部活は週4日以内!しかーーし自主練習で部活に明けるれるのもよし!ただし強制はなし!もし発覚した場合はなんらかの処分をする」
「だーから毎年毎年差が出るんだよ。
1回戦で負けたり準々決勝まで行ったり、東大進学2桁だったり0だったり」
大聖は校長の話にツッコミいれながら聞いていた
校長の話も長い入学式も終わり、放課後!
「やっぱ部活は野球部かなー」
「もちろん!」
藤村も当然と言わんばかりに同意した
「グラウンドでいいんだよな」
「あぁ部活動紹介ではそう言ってたぞ!」
「あっケータイ忘れた、さきいっててくれ」
「りょかーい」
教室に戻るとそこには.......いたよ。冤罪女。しかも2人きりになっちゃった。
「.......あっえーと今朝はなんかごめん、でも痴漢なんかしてないからな、ほんとに」
あ、やべ関わらないようにしてたのに
「...えっあっえとす、すみません私...か、勘違い…し…しちゃって…」
そして彼女は俯いて走り去っていった…いやいやまてまて、今朝と違い過ぎるだろ、いくらなんでも…え?人違い?いやそんなはずは…まぁいい早くグラウンドに行こう。
「遅かったな」
「いやぁケータイ忘れちって」
「君たち、入部希望者かい?」
は、はい
「俺は主将の赤城だ。以後よろしく」
うお、筋肉量がすごい、さすが3年生の主将だ
「俺が監督の才田だ」
5~60くらいかな?…なんか競馬と酒が好きそうな人だ。我ながらかなりの偏見だが
「よろしくお願いします!」
1年生の元気のいいあいさつがグラウンドに響き渡った
「まあうちは毎日毎日やるわけじゃねえから…まぁ気軽にはいってくれや」
そうだった、週4までだった。この学校の部活。
よくこれで去年準々決勝まで行けたな。
まぁ自主性の大きい学校だからなここで3年間しっかりやってやるとするか
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