22話
真夜、どうしたんだろう?明らかに様子がおかしかったし。ご飯食べ終わるまでは何もおかしいところはなかったと思うんだけどなあ……
あっ!もしかして私の気持ちに気づいて気持ち悪がってたとか?!もしそうだったら軽く死ねる。一度そんなことを考え出したら、なんかそんな感じがしてきた。いや、絶対そうだ……
「お姉ちゃん、上がったから入っていいよ。私は先に家戻るね!」
「わっ?!」
突然お風呂の方から目の前に真夜が現れて逃げるように家に入っていった。
うわあ…絶対私を気持ち悪がって避けてるよ、あれ……
前だったら反抗期かな?また仲良くなれるように頑張ろう!って思てたかもしれないけど、自分の気持ちに気づいたかもしれない今は立ち直れる気がしない……
いや、まだそうと決まったわけじゃない!避けてるのは事実だけどそれは私を気持ち悪がってじゃなくて、他の理由があるかもしれないし!真夜から何か言われるまでは気にしないようにしよう!!まずはお風呂に入らないと!……よく考えたらこれ真夜に残り湯だーーっ!?
お湯を張り替えるか、そのまま浸かるじゃ迷った末に、半分だけ新しくするというよく分からない結論に至ったから、半分だけお湯を入れ換えてお風呂に入った。
そして気持ちを落ち着かせるために少し長く入り(真夜の残りを意識しすぎてそんなに落ち着かせられなかったけど)、今は家に戻っている。
真夜は私を気持ち悪がってる可能性もあるし、これからは寝る前におでこにキスするのはやめたほうがいいかな?でも仲のいい姉妹だとしてる家庭もあるだろうし、洗脳に近いかもしれないけど習慣的にすれば真夜も何も思わなくなるよね?
そんなことを悩んでるうちに家に入って、寝る部屋に入り、すでに寝転がっている真夜の横に私も寝転がる。向かい合わせになってちょっとドキッとする。……いや、結構ドキドキしてる。
もう寝るのかな?一応呼びかけてみる。
「もう寝るの?」
「う、うん」
「そっか、おやすみ」
チュッ
私は恥ずかしい思いがいっぱいで、真夜のおでこにキスをした後、急いで反対側を向くように寝返りを打とうとした。けれど真夜に、ー体が反対側まで向く前に両方をガッチリと掴まれて元の位置に戻され、キスをされた。
「んんんんーーーーっ!?」
突然のことで理解できず、硬直してしまう。そして口を離された時にやっと理解した。真夜にキスをされたんだと。
「真夜…どうして……私のファーストキス……」
「ファーストじゃないでしょ?」
「え??」
前の世界では恋人もいなかったし、キスなんてしたことない。こっちの世界に来てからも、全然人に会ってないし、会ったとしてもあのインキュバスだ。キスなんて、もってのほかだ。
キスをしたとしても、真夜のおでこぐらいだし、それ以外に……あっ!もしかして……?
「今日の昼ぐらいにもキスしたでしょ?それももっとすごいやつ」
「なんで…真夜、覚えて……?」
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