読点
マジで滅びろと思うくらい、わからん。
漢字のひらき問題でさりげなくアピールしていた私の癖に、漢字やら平仮名やらが長く並ぶときは読点で区切りがち、というのがある。
可読性を重視しての所業なのだが、これが読みにくいかもしれないのである。
たとえば、ラノベを意識していると説明が多くなりがちかつ、心の中学二年生に訴えかけるために、時間の表記にこだわりが出る。
一瞬。刹那。途端。弾指。
まあ弾指は余計な誤解を生むから使わないでしょうが、漢字の羅列で表現される時間が多すぎる。
一瞬剣翻し、とか、困る。
四字熟語の趣があるくせに送り仮名がついてるから『ひるがえし』って読む。困る。だから、読点を入れる。
一瞬、剣、翻し、
困る。私が受けた日本語の初等教育では『、』は一秒『。』は二秒の息継ぎを入れるように読むとされていた。一瞬のくせに三秒ものブツ切りがある。ムカつく。
読者にとってはどうなのか。
一瞬、剣、翻し、と読んで一瞬って書いてあるから一瞬の動作と認識できるか。脳内で変換できる人と、そうじゃない人で、話が噛み合わないんじゃないか。
これらの読点は漢字や平仮名の連続を避けるために入れているからまだいい。そこに意味の区切りを入れるための読点が絡むと、もう訳わからない。
特に私は、一行弱に及ぶ文章を多用するのもあって、文章単位の係り受けとかマジで書いてる本人にしか分からないレベルの屈折体じみた文章構造に至り、このように読点で挟んでまったく別の話を挿入しといて全体をすり替えたりしちゃうけど、やっぱ戻したりするのだ。ややこしいことすな。
もちろん、小説を書くときは、おふざけ読点は避けている。
読点の使用法は、意味の区切り、息継ぎ、漢字ひらがなの可読性アップ、おふざけ読点、雰囲気づくり読点あたりだろうか。わからん。もっとあるかもしれん。
それぞれは、まあ、字面から、だいたい想像がつくだろう。
た、とえば、先の文章には、可読、性息継ぎ、意味区切り、の読点が入っている。
当然、先はおふざけ読点ならびに雰囲気読点である。書いてて違いが分からん。
この読点というやつの困ったところは、文章力なる得体のしれぬ幽霊みたいな野郎との関係を匂わせるトコだ。
ものを知らん輩(私のような奴)は、読点が変にみえる文章を下手くそだと思ったりする。ものを知らんくせに語りだけは達者な輩(私と同等ないし少し程度の低い輩)は作者に読点が変だと変な読点入りコメントをしたりする。
ムッときた作者(私だ)は『そもそも日本語に読点なんて存在せぬ』とか抗弁しちゃう。分からぬ。争いごとは同じレベルでしか発生しないとは、よく言ったものだ。
実際、句読点なんぞ、江戸時代まで存在しなかった。
嘘だと思うなら戦国武将の直筆ラブレターとかを読んでみればよい。
読点も、句点も、ない。分からん。まず達筆すぎて読めん。
ようするに、句読点というのは、文章を通じて伝えたい内容を正確に伝えるための記号でしかないのだ。強調のために打ったり、描写として打ったり、読み間違えないでほしいから打ったり、色々するのだ。打ちたくないなら打たんでもいい。公募あたりだと一次で落とされそうだが、やってみないと分からない。
なんて、分かった気になっているが、実は、まったく分かっておらん。
そもそも何を伝えたかったのかが、わからん。
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