怪奇談話【みーつけた、もーらった】

こーたろ怪談

怪奇談話【みーつけた、もーらった】

 ある男性が自宅の部屋で酒を飲んでいた。

 最近はテーブルにノートパソコンを置いてYouTubeを見ながら飲むのが日課だ。

 画面を見ながらハイボールの缶に手を伸ばすと、だいぶ軽くなっている。


「明日休みだし、もう一本飲むかー」

 空缶を持ちながら立ち上がり、冷蔵庫から新しいものを取り出してテーブルの前に座る。画面には丁度興味をそそる動画が再生されており、思わず見入ってしまった。

 プレミムプランとは広告も入らず没頭できるものである。

 動画のエンディングになり持っていたハイボールをグイッとあおり正面に向き直ったとき、パソコンの画面の前に日本人形が立っていた。そして男性の左胸あたりを指差して「みーつけた!

 もーらった!」という。そしてすぐ人形は消えた。それか、一ケ月に一度同じことがあった。

 そして最初に人形が出てきて半年立った頃、急に左胸が苦しくなり倒れてしまい病院に運ばれた。

 原因は不明だが心臓を患ってしまい、手術をして今では運動ができない身体となってしまった。


 あの人形が発した「みーつけた、もーらった」は一体何を表していたのだろうか。

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怪奇談話【みーつけた、もーらった】 こーたろ怪談 @kotaro_kaidan

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