第2話 弱者が嫌いな男



「無駄な事をしているな」

 

「全部泡と消えるのに」


 ただの自己満足

 ただの自己犠牲


 美しいかばい合い

 弱者はそうやって傷をなめあって


 自分の足りなさを納得するしかないのだ


 弱々しい姿をさらして

 傷つけないでくれ?


 痛々しい姿をさらして

 奪わないでくれ?


 自らを貶める暇があるなら

 なぜもっと上を目指さない

 なぜ誰かを踏み台にして

 何かを犠牲にして

 上に行かない




「ストーリー」

 俺は弱い人間が嫌いだ。

 弱い立場に甘んじている人間はもっと嫌いだ。

 そうやって弱いままの姿をさらしていれば、誰かが助けてくれるとでも思っているのだろうか。


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