未神楽ミコ。わたし死んじゃったよ。

第24話 わたし、体がフワフワするよ。

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 どれくらい時間がたっただろう。

 わたしは、まぶしい光で目を覚ました。夕日だ。夕日の光が目に入ったんだ。


 瑞子みずこちゃんの家のリビングのおっきな窓が、夕日で赤くそまっている。


 わたしは、ゆっくりと立ち上がった。なんだかちょっと体がフラフラする。軽いかんじ? でも、頭はとってもスッキリしていた。


 本当に体がかるい。まるで自分の体じゃないみたい。あと目線がちょっと高い。そして、とにかく体がフワフワする。


 なにこれ?


 わたしは首をひねって考えていると、とつぜん、


 ドガーーーーーーーーーン!


 って大きな音がした。


土行どぎょう頑丈がんじょう! つぶして八卦はっけ! 御免ごめん!」


 凪斗なぎとくんの声だ。


 え? なんで凪斗なぎとくんがここにいるの?


 わたしが頭をぐるぐるさせようと思ったら、今度は、


「ミコ! ミコ!!」


ってお父さんの声がした。そしてね……


「ミコ! あぁ……なんということだ!」


 お父さんがかけよってきた。でも、なぜか靴をはいたまま。土足だ。マナーがなっていない!


「もう! お父さん! はずかしいでしょ!」


 わたしは、お父さんに向かってフワフワと歩きながら、マナー違反をピシャリと注意した。


 でもね。


 お父さんは、わたしをガン無視した。ううん、それだけじゃない。わたしの方にすっごいスピードでかけよってきて、そのままわたしを


 え? どういうこと??


 わたしがふりむくと、そこにはわたしがいた。わたしが、ムネと口から血をながしてたおれていた。そしてその向こうに瑞子ちゃんもたおれていた。


 わたしのまわりに、相生そうじょうくんと風水ふうすいくんがかけよってきた。

 それからちょっとおくれて、水色のワンピースから、いつもの動きやすい服に着がえている凪斗なぎとくんもかけよってきた。


「ミコちゃん! どうして……!?」


 風水ふうすいくんは、目になみだをうかべて、たおれたわたしの顔をなでている。

 相生そうじょうくんは、顔を真っ青にして、となりにフワフワと浮いている、蛍光カラーのイルカに向かって声をかけた。


「……Hey! オルカ!」

『なんですか? 相生そうじょう

「ミコ様の……容体ようだいは?」


『OK!

 心臓に致命的なダメージがあります。現在、心肺停止』


 え? え? どういうこと??


 体がフワフワする。わたしは、自分の足もとを見た。。そして、足は地面からドンドンと離れていく。


 え? え? え? どういうこと??


 わたし、死んじゃったの?? わたしは今、ユウレイなの??


 体がフワフワする。そして、足は地面からどんどん離れていく。わたしの体はリビングの天井近くまでフワフワと浮かんでいった。

 下をみおろすと、わたしの死体が見えた。お父さんと風水ふうすいくんが、わたしの死体をみて泣いている。相生そうじょうくんは、ぼうぜんとして立ちつくしている。そして、凪斗くんは……


 え? え? え? え? どういうこと??


 わたしを見ていた。天井にいるわたしのことをずっと見ていた。

 そして、ジャンプするとわたしの手を「ギュッ!」とつかんだ。


「ミコ! お前は俺が護る! 絶対に死なせない!!」

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