第1章-第1話-1【委員長と副委員長を決める】
4月、新学期になり新たな学校生活が始まり、高校2年生へとなる。
朝から心弾ませ、いつもの学校へと登校する。
今日から新学期、楽しい青春も残すところ後1年で終わりがやってくる。
だが、僕にはまだやり残したことが沢山あった。それは、高校生なら誰しも一度は夢に見る、恋人との青春を謳歌する日々だ。だが、僕にはまだ恋人がいない。アニメや小説では、絶対と言っていいほど高校生になったら、自然と恋人が出来るはずなのに、なぜか現実は違った。僕は高校に入学したら、自然と彼女の1人くらいは出来ると思っていたが、現実はそう甘くなかった。なんなら、高校に入学してから1年が経つが、未だ一度も告白すら受けることがなかった。そして気づけば高校2年生へとなっていた。まぁ、部活にも入っていないから、女子に注目を浴びることもないので仕方が無いことは分かるが、どうしても恋人が欲しい僕は、どうにかして高校卒業までに恋人を作りたいと思っていた。
そして、一人でそんな甘ったるい事を考えながら学校へ着くと、靴箱のある広場に、クラス替えの張り出しがしてあった。僕は、今日から新しいクラスか、と思いながら、自分の名前を探す。1組から順番に探していき、見つけたときには一番最後のクラス、3組だった。
「今年は3組か~」
一人ボソッと独り言を言って、靴箱へと向かう。
靴箱にはすでに自分の名前が張ってある場所に靴を入れ、上履きへと履き替え教室へと向かった。
僕の通っている私立
自分の教室2年3組の教室前までやって来た。
教室の前方の扉から入ると、まだ数名しか居ない。と言うか、他のクラスへ皆出て行っているため、教室の席には荷物が机に置いてあるが、去年まで同じクラスだった友人のところに会いに行っているため、教室にあんまり居なかった。だが、各クラス前の廊下には、沢山の同級生達があつまって話しをしている。僕も自分の荷物を置いて、去年同じクラスで仲の良かった友人のクラスを探しに行こうかなと思ったが、めんどくさいので諦めた。僕は、とりあえずどこに座ろうかなと悩み、教室を見わたすと、黒板に磁石で留められている一枚の紙に、白チョークで矢印がしてあり、席を確認して自分の着席と書いてあった。僕は自分の席を探してみると、グランド側の一番前の席に名前が書いてあった。一番前はあんまり好きではないが仕方が無い。仕方無く自分の席に座ると、スマホをポケットから取り出し、朝の
新し教室の席に座りぼーっとスマホを触りながら考えて居ると友達の
「よう、宏煇おはよう、今年も同じクラスだな」
「おはよう、今年も同じクラスだね、話したことのある人が一緒のクラスにいて、めっちゃ心強いよ」
「マジで、それな」
と言って僕たちは春休み明けそうそうの話題、春休みお互いどんなことをしていたかを話した。
そして、話をしていてしばらくすると
「おはよーう」「おはよう」
と2人で言いながら僕たちに近づいて来た男女がいた。
春休み明けそうそう熱々のバカップルに僕たちもおはようと返すと
「今年もまた一緒のメンツが集まったね」
と最初に話したのが、
その後に続いて
「私は、つーちゃんと一緒のクラスになれて嬉しいよ」
と言ったのは翼の彼女である、
この2人は去年の11月に行われた文化祭マジックで付き合ったバカップル達だ。
なんだかんだ5ヶ月も続いているが、未だに付き合いたてかのように毎日イチャイチャしている。僕は翼と明菜に
「今日もお二人はお熱いことで」
「当たり前だろ、俺たちはずっと熱々だからな」
「そうだよ、私達の熱は一生冷めないもんね~」
と2人は楽しそうに話す。
僕と竜之介は苦笑いをしながらも、春休みなにして過ごしたの話しを4人で行った。
翼と明菜が教室に来てから10分も経たないうちに朝の
「おはよう~みんな~」
そう言って教室に入ってきたのは、去年まで学年主任を務めていた、通称松ちゃんこと松田先生だった。女性教員で、女子生徒からかなり慕われている先生だ。松原先生が教室に来ると、女子達が先生を囲んで話しをしている。
だが、少し話してから
「ほら、そろそろHR始めるから、皆自分の席に戻って~!」
松田先生がクラス全員に声をかけると、教室のあちこちに散らばっていた生徒達は皆各自自分の席に戻り座った。
教室が静まると、松田先生は出席を取っていき、全員居ることを確認すると今日の朝の連絡を始めた。
「今日はまず、1時間目から始業式があります。HRが終わった後は、チャイムが鳴るまでに各自で体育館に行って、座った状態で静かに待っておくようにしておいてください。次に始業式では皆さんの学年主任と担任の発表、そして新任の先生の紹介もあるのでしっかり聞くようにしてくださいね。それと、始業式の話の内容を何かメモしたい人がいるのなら、メモ帳と筆記用具を持って集合してもいいですよ。あと最後の連絡です。今日は午前授業で1,2時間目の始業式後は、3時間目にクラスで
誰も連絡事項に対して質問する人もおらず、朝のHRは終わった。HRが終わると、先生は忙しそうにスタスタと足早に教室を出て、職員室へと戻っていった。
HRが終わるとクラスの静けさは急になくなり、またガヤガヤと賑やかになって行った。僕は竜之介の席に行きちょっと話していると、翼と明菜が竜之介の席に来て、いつもの4人で体育館へと向かった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます