マフラー
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タイムマシンがあったって
もうきっと戻ったりしない
二人で過ごした日々よりも
長く歩き続けたから
駅の向こうのホームの陰で
携帯電話を見つめる君
色の変わったそのマフラーは
君にとても似合っていた
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恋は確かに残ってたから
失恋だなんて認めなかった
あんな自分は嫌いだけれど
それでも僕は僕だから
ホームの黄色いラインの前で
開いた口を閉じた僕
ついポケットから出た右手は
前ほど冷たくなんかない
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きっと僕の会いたい君に
もう会える日は来ないだろう
独りはいつも寂しいけれど
それでも僕は生きてるから
入ってきた電車に乗り込み
窓から見上げた青い空
ようやく君が思い出になり
僕は恋を失った
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