さよなら

ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ

ひぐらしの鳴く声さえも

聞こえなくなった恋の季節

どうして君は今僕に

別れ話を切り出しているのか

友だちに戻ろうだなんて

うなずいてきた君の言葉に

初めて涙がこぼれたよ

卒業式が終わった後

進路の決まった春休み

どうせ別れてしまうのならば

君に出会える最後の日に

君とさよならしたかった

さよならなんてしたくなかった

ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ

先生一人の声だけが

とどろく夏の重たい教室

どうして僕は今君を

嫌いにならなければいけない

あれからも君は教室にいて

すれちがえば目をそらし

ひとつも会話をしなくなった

卒業式が終わった後

進路の決まった春休み

どうせ別れてしまうのならば

君との思い出が綺麗なまま

君とさよならしたかった

さよならなんてしたくなかった

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