あなたは、どうして小説を書くのですか? 閑話休題
カクヨムに登録した理由は、それぞれでしょうが。書き手の方なら、シンプルに書いたものを読んでもらうためだと思っています。
私もこちらに登録して、誰かに読んでいただき、コメントや応援、時にレビューをいただく幸せを知りました。書くだけでなく、読まれる嬉しさを知ったのです。
時に辛辣な意見もありますが、そういう内容にも見るべきものがあるからです。
自分だけで書いた文章は独りよがりになりがちです。
面白いと書いた自分が思っても、実際に他の人が面白いと感じるかは未知数。でも、ひとりで書いていては、それがわかりません。
カクヨムで人の目に触れ、感想をいただく。
それはすごく大事なことで、また、書くうえでのスキル向上にも繋がります。
(あ、私、豆腐メンタルで、シンプルに悪意のあるご意見は無理ですから。ついつい、包丁を手首に当てますから。でも、建設的な愛情深いご指摘は大好きです。たとえ厳しいものでも、とても糧になります)
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むかしから本を読むことが好きで、読んで読んで読みまくっていました。本当に好きだったのです。
活字中毒でした。
アルコール中毒に似た症状で、読むものがないと心が寂しかったほど。
どこかに出かけるとき、文庫本を持ってないと落ち着かなかった。
学生時代、春休みの1週間に10冊とか読んだときは、さすがに身体に変調がおきた。
これは、まずいと思った。
小学生の頃は2.0だった視力が、20歳を超えるころには、0.03以下。
体力は衰え、体重は50キロ弱に。身長があるので、かなり痩せてました。
ただ、こういう馬鹿なことをして良かったのは、単行本一冊を読むのに1日か2日で読めるようになったことです。
マンガも大好きです。ただ、マンガは1冊10分くらいで読めてしまうので、コスパが悪すぎて。少ない持ち金から500円使っても10分しか楽しめない。
すごく残念なときがあります。
ともかく、文字を読むのが面白くてしょうがない。
本のほうが恋人よりも好きだった。デート最中に本を読んでいても怒られなかった、心優しき君もいたな。
いや、俺なら、フルって思われた、そこの殿方。
わかります。私だって、そう思う。
ただ、私、麻雀がうまかったから、男友達が多かったんです。阿佐田哲也氏の『麻雀放浪記』を読んで、すっかりハマったからです。
父に麻雀や将棋を教えてもらったのです。強くはないですが。
そうです。
もう一つの欠点は、読んだ本から、すごく素直に影響を受けること。
麻雀小説を読めば、麻雀をしたくなり。
恋愛小説を読むと、恋愛がしたくなり。
ホラー小説を読むと、暗がりを恐れ。
推理小説を読むと、ショップのスタッフが殺人を犯して、店長を殺したうえに、私にワンピースを勧めていると妄想します。
ともかく、私の世界は物語でできていました。
そして、いつしか、自然に自分で書いていたんです。
むかし読んだ本で、どなたか忘れましたが、ある作家の方が、心に穴がないと小説は書けないと言ってらした。
彼だったか? 彼女だったか?
その言葉、事実なのでしょうか?
確かに、完璧に心が満たされた幸せな瞬間、書こうなんて思わないのも確かです。
たとえば……、
最高の食材で作ったディナーを食べ終え、満腹で香り高い珈琲を飲んだ瞬間とか。
この世のものとは思えないほ美しく蒼い水をたたえた湖畔に、樹木を通して太陽の光がまばゆく照らした瞬間とか。
そんな時。
小説を書こうとは思わないかもしれません。
でも、そんな瞬間は人生において短いひと時。
残りの時間、心が欠けた思いを抱いて、だから、小説を書いてしまうのかもしれないのです。
ところで、あなたは……、
どうして、小説を書かれるのですか?
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