管理者さま

バブみ道日丿宮組

お題:つまらない恋人 制限時間:15分

管理者さま

「管理者さま、管理者さま。ご報告があります」

「なんだ付き人A。少しは落ち着いたらどうか」

「管理者さま、管理者さま。そうしたいのは山々なのですが脱走者です」

「脱走? 逃げるような人材はこの屋敷にはいないと思うが」

「管理者さま、管理者さま。私の恋人役でございます」

「縄で縛り付けてたあれか。恋とは束縛とはいったものだが」

「管理者さま、管理者さま。愛してるのに逃げ出そうとするのですから仕方ないのです」

「もう少しいい付き合い方をすれば変わったかもしれない」

「管理者さま、管理者さま。私にはそうする以外の人の愛し方がわからないのです。次は首輪と腕輪を鎖にしてみたいと思います」

「適度に自由を与えないと死ぬことになるぞ。従属してる付き人には全員そうさせてるだろ」

「管理者さま、管理者さま。はい、自由にさせて頂いております。そのおかげでいいものを調達しております」

「逃げ出したつまらないやつは捜索したほうがいいのか? あるいは始末命令を」

「管理者さま、管理者さま。少し思い当たる場所があるので待っていただいてもいいでしょうか。これでも私は恋人でしたので」

「あぁ別にこちらとしては早かろうが遅かろうが特に問題があるわけじゃない」

「管理者さま、管理者さま。ありがたいお言葉いつもありがとうございます。それで少しのお暇をいただけると捜索にいけるのですが」

「付き人Gを手配することにするよ。君と同じ仕事ができるのは限られてるからね」

「管理者さま、管理者さま。はい、あの者ならば私と同等の仕事ができると思います。それでは鍵を外していただいてもいいでしょうか」

「腕輪は刑の執行のため外せないから、首輪だけな」

「管理者さま、管理者さま。それで十分でございます。外でひと目が付きやすいのは首輪でございます」

「そういや脱走したやつはつけたままじゃないのか?」

「管理者さま、管理者さま。弱いタイプのものはつけておりましたが部屋に壊れたものが捨てられておりました」

「自力で壊せるタイプなんてものがあったか?」

「管理者さま、管理者さま。最近入荷した道具の1つであります」

「なるほど。こちらが確認できてないものであったか。今後その道具は入荷しないように、今あるものはより強い拘束力があるものに変えるよう他の付き人にも伝えておくよ。ほら、鍵穴をこちらへ向けろ」

「管理者さま、管理者さま。ありがとうございます。鍵穴は首の後ろになります」

「よし、これで外れた。いい匂いがするな。捜索が終わったら夜部屋にくるように」

「管理者さま、管理者さま。了解いたしました。それでは行ってまいります」

「付き人B。きちんと後を追え。何か不手際があれば、処分しろ」

「ご主人様。仰せのままに」

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管理者さま バブみ道日丿宮組 @hinomiyariri

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