ポン・すけ 日記

詩悠

第1話 まずは自己紹介から

 わたしの名前はポン・すけ


 17歳のりっぱなレディよ


 ダークグレーの豊かな毛並みと気品のあるしっぽがわたしの自慢なの


 それに、両手両足に真っ白な手袋と靴下を履いてるわ


 いつでも舞踏会に行けるってわけ





 なんでこんな名前になったかって?

 じつはわたし3世なの。他の人たちは三代目って呼ぶわ。

 でも、この豊かな毛並みを見てよ!クールブルーの瞳を見て!

 三代目じゃなくて、3世でしょ?


 初代のときに命名権をジャンケンというもので争ったらしいわ。


 それで勝ち取った人が「ポン・すけ」って、命名したらしいの。ちなみに、初代もりっぱなレディだったそうよ。


 それ以来、このうちにいる気品のある猫はみんな「ポン・すけ」なの。




「ポン!」


「ポ~ン」


 誰かがわたしを呼んでるわ。わたし、フルネームで呼ばれるの好きじゃないのよね。

 わかるでしょ?


「ポンすけ~!」


 大声で叫ばれたわ‼︎


「ポン・すけ~~!」


 ぜったい、出て行かないから!!!

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