第2話 祖母の話


自分のクラスの試合が終わり、フェンスの外で他のクラスの試合を見ていた時、肩にポトリと何かが落ちてきて、そちらを見ると、真っ白な毛虫が肩に落ちていました。


私、毛虫、大嫌いなんです。


でも、その毛虫、今までに見たこともない真っ白で、大きくて、キラキラ輝いていて、大嫌いなはずなのに、少しも嫌な気持ちにはならず、しばらく見てたのですが、友達に毛虫が肩に落ちてると言われ、慌てて、肩を揺すって落としました。


何となく、不思議な気持ちのまま、クラスマッチも終わり、家に帰ることになったのです。


学校が遠い為、バス通学してたのですが、バス停を降りると、その日、珍しく兄が車で迎えにきていて、どうしたのか?と聞くと、祖母が亡くなったと聞きました。


兄が泣きながら、普段、学校を休むとか言わないお前が休むと言ったから、休ませれば良かったと言いました。


通夜、葬式と終わり、落ち着いた頃。


父親に祖母は、何時頃に亡くなったかと聞くと、丁度、あの毛虫を見た時間だと知りました。


それで、父に、あの日のことを全て話すと「それが本当の虫の知らせたい。」と茶化され、なんやねんと思ったという、くだらないオチです。


胸騒ぎとか虫の知らせって、本当にあるのだなと、思いました。


何だか小学生の作文みたいになりましたが、私の体験した不思議な話です。


きっと、祖母がお別れにきたのかなと思っています。






ー第2話 祖母の話【完】ー

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