呟き

雨深 優

虚無

悲しくて。

苦しくて。

真実を知るのが、

怖くて。

恐ろしくて。

どうしようも無く抱え込むのが、

辛くて。

酷く稚拙で、

幼稚な、

拙い、

悩みだけれど、

そんな苦しみが、

心をズタズタに切り裂いていく。

ボロボロになった心は、

愛に飢えて。

何とも言えない感情が、

這い出してくる。

きっとこれを、

「虚しい」

と言うのだろう。

切り裂かれた心の傷口から

漏れ出てくる

「それ」は、

他の感情を隠して

呑み込んでいく。

苦しみ。

悲しみ。

怒り。

憎しみ。

妬み。

色んな感情が、

呑み込まれて。

1つになっていくのが、

それが、

少し残された心に、

「恐ろしい。」

と訴える。

1つになりゆく心は

「空虚」

その一言で埋まっていて。

どんな感情も呑み込まれて、

どうしようもない虚しさに、

苛まれる。

「辛い?」

「苦しい?」

「悲しい?」

「憎い?」

「恐い?」

「妬ましい?」

「楽しい?」

「嬉しい?」

どれでもあって、

どれでもない。

不思議な感情。

ただ1ついつもあるのは、

「虚しさ」

これだけは消えない。

消えてくれない。

愛しさも、

虚しくなって、

消えていく。

次々と現れる感情に、

一喜一憂しながら、

全てが虚しく思えてくる。

「辛いね。」

「悲しいね。」

「憎いね。」

「恐ろしいね。」

「楽しいね。」

「嬉しいさ。」

「愛おしいよ。」

その「虚しさ」に

気付かされるのは

「なんで生きてるんだろうか」

そんな、言葉。

虚しさは、

感情であって、

感情じゃない。

そんな分からない何かでできた、

ワタシは、

人間だろうか。

生きる意味はあるのだろうか。

空虚な生に、

愚かさを感じて。

死を虚ろだと、

跳ね返す。

同じじゃないか。

生きながら死んでいる。

そんな風に。

今日も今日とて、

息をする。

何がしたいのか、未だ分からない。

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