それぞれの人生
瑞澤凛華
自分の人生
4/1(水)
私は今、人生のどん底にいる。
なんで人生のどん底にいるかというと...私が働いていた喫茶店が閉店したから。
3/31(火)
喫茶店で働いていた時は喫茶店に来るお客さんと楽しい話をしたり、喫茶店に来るお客さん全員に色んな話を聞いて、色んなことを知ったりしていたから働いてること自体が楽しかった。
だけど今日お店終了後マスターから「急だけど明日、お店を閉めることにしたいんだ。」って言われた。
言われた時は驚きもせずただポカーンとしてただけだった。
だけど時間が経つにつれてこの店が閉まるんだっていう実感が湧いてきて、4月になったらもう2度とお店に来れなくなるんだって思うと自然に涙が出てくる。
3/30(月)
今日は、喫茶店がお休みだから、本業の仕事に打ち込まないと...本当は本業の仕事なんてやりたくないんだけど
でも本業の仕事をやらないと、生活がしんどくなるから。
3/29(日)
辛い、やりたくない。でもやらなきゃ...
今日も起きて出勤して仕事をしないと...行きたくない...
3/28(土)
今日は本業も喫茶店も休みだから、ゆっくりできる。
けど、ゆっくりできたとしても、何も解決しない
ただ、自分を追い詰めるだけ。
辛い、しんどい。明日になればまた本業の仕事がある。
それまでに今自分が出来ることをしないと...
3/27(金)
やっと、本業の仕事が、一段落した。
けど、明後日にはまた仕事がくる。
内職なのか、営業なのか、自分で判断してやらないと...
3/26(木)
今日は、なんも書くことがない...
けど、私は今までの人生たくさんの人に迷惑を掛けた...
次の人生は、迷惑を掛けないようにしないと...
3/25(水)
【今までありがとうございました。】
皆がこの日記を読む頃には、私はもうこの世にはいないかもしれません。
私はこの世にいても意味が無いと思ったので、この行動に出ました。
私は、皆の中で悲しむ人なんていないと思っています。
本当にありがとうございました。
私は姉の死後、姉の日記を見つけた。
それも未来日記と書かれているもの。
私は鈴村 海琴(すずむら みこと)の妹の鈴村 来海(すずむら くるみ)です。
この日記は未来のことが鮮明に書かれていた日記でした。
私は占い師をしています。
姉は喫茶店で働きながら、風俗で働いて生活費をまかなっていました。
色んな仕事を姉に紹介していたけど、どれも長続きせず結局水商売に走りました。
水商売があっていたのか、単純に夜に強かっただけかはわからないけど、1年くらい続いていて、仕事も楽しいよって、笑顔で言ってくれていてから、安心していたのに...こんなことになるなんて。
姉が自殺をした理由もわからず、私はただ姉の死を泣いて悲しむだけしかできない。
私は姉の話をもっと聞けなかったのかってつい自分を責めてしまう。
私たちにはいや、私には頼れる人が居ない。
簡単に言うと、私には両親がいないんです。
私と姉は児童養護施設で育ちました。
児童養護施設の人から聞く限り、施設の前に大きい段ボールに入れられた状態で、捨てられていたらしいんです。
それを聞いた時は、捨て猫かよ!って笑っていたけれど、今となって両親が居ればなとつい思ってしまう。
もしかしたら私は両親を探すことが出来るかもしれない。
今年姉が生きていれば、20歳になる。姉の誕生日は7月。
誕生日の3か月前から、両親を探すことが出来る。
てことは今月は5月だから...姉の名義で両親を探すのはできる。
ただ大きなリスクがある。そのリスクとは...両親が私に会うのを拒否した時。
両親が離婚していて、お互いに新しい人と結婚している可能性だってある。
それで私が両親に会っていいのか、わからない。
その後私は1週間悩んでいた。
~1週間後~
私は、両親と会うことに決めた。
市役所に行って、両親が住んでいる住所を聞いた。両親が住んでいるのは同じマンションだったことがわかり、私はそこに尋ねた。
ピンポーン
「はーい」
玄関のインターホンを鳴らすと、女性らしい声が聞こえてきた。
ガチャ
玄関に来てくれたのは美人な女性だった。
この人が私の母なのか?
「こんにちは。どうしましたか?」
「私の母を知りませんか?」
「あなたの母親?名前はわかりますか?」
「名前は...」
「その名前、どこで?」
「市役所で、教えてもらいました。」
「そうなんですね。私じゃないですけど、知り合いではあります。」
「母がどこにいるか、知っているんですか?」
「知ってますよ。ちょうど今から逢いに行くとこだったんですが、良ければ一緒に行きませんか?」
「是非、行きたいです。」
「ここが母が住んでいる場所なんですか?」
「はい。あなたのお母さん、ここが雫さんが住んでる場所ですよ。」
「ここは...」
「集団墓地ですよ。」
「墓地ってことは、もうこの世には居ないってことですよね...?」
「はい。雫さんは、私の幼なじみで亡くなるまで一緒に住んでいたんです。雫はあなたとあなたのお姉さんを捨てたことをずっと後悔していて、ずっと施設にいつ迎えに行こうか、悩んでいたんです。だけど雫の旦那さんで、あなた達のお父さんの健二さんが、捨てた子供は拾ってくるな。拾ってきたら56すからな。とずっと脅されていたんからあなた達を置いてって、先に旅立ってしまったんです。」
「そんな...」
私は大切な人を2人失っていた。
姉の死のショックと母が亡くなっていたショックで、腰が抜けた。
「大丈夫?」
「大丈夫です。でもまだ母が亡くなった実感がなくて...」
「そうなんだ。ところで雫さん以外で、今年親戚内で誰か亡くなった方いるでしょ?」
「姉が今年の4月に亡くなってます。で、なんでそんなこと聞くんですか!?」
「やっぱり。驚かしてしまってごめんなさい💦
私、そういうの見えるんですよ。」
「姉も自分の部屋で自分で亡くなっていました。」
「そうなんだ...4月って先月じゃない!?立て続けに大切な人が亡くなると、夢か現実かわからなくならない?」
「はい。夢ならばいいのにといつも思ってしまいます。」
「それ、わかる。私も同時に2人大切な人失ったから。」
「そうなんですか?」
「うん。私は、母と妹を亡くしたの。」
「そうなんですか。なんかすみません💦」
「いいの、いいの。私から言ったから。」
「妹さんは?いくつだったんですか?」
「あなたと同じの19歳。」
「私と同じ?(私と同じ年齢は、私この人に年齢なんて言ってないはず...)」
「てか、さっきから全身が痛い...なんで?」
「くるみ...くるみ...」
「誰かが私を呼んでる...誰かわからないけど聞き覚えのある声...誰だっけ?思い出せない...誰だろう...」
「くるみ...くるみ...」
「お姉ちゃん?...急に体の力が抜けて...」
~病院~
「こちらでは最善を尽くしたのですが...」
「そんな、くるみ!!目を開けて!!くるみ!!泣」
...........................................................................
私は、体が浮いてる中でこの会話だけを聞いた。
そして、死んだのが姉ではなく、私だったことを初めて知った。
未来日記というのも私がずっと書いていたもの。
今まで私が言ってきたことは、すべて私と姉の立場が違ったらの話。
私は姉に1つだけ、お願いをした。
それは...私のことを忘れないでね と....
「部長、どうですか❓この小説」
「...いいと思う😁👍」
「ほんとですか!?やったぁ!!ありがとうございます!!」
「この小説が本屋に並んでたら、私だったら1回は手に取っちゃうなぁ!!」
「あはは笑ありがとうございます😊」
「この小説は、商品化決定!! じゃあ早速だけど、絵とか私たちに任せて!!
Mちゃんは続編を書いて欲しいの!いいかな?」
「はい‼️頑張ります!!」
「良かったぁ!!じゃあ続編、楽しみにしてるね!」
「はい!!」
そして私は、会社を出た。
私の小説が商品化か...お兄ちゃんに見せてあげたかったなぁ...一緒にプロの小説家になろうって決めたけど、お兄ちゃんは私が15歳の時に家を出て、それから会っていない。
連絡先を知っているならまだしも、連絡先まで知らない...こんど探してみようかな?
さて!私はもう家に着いたので、この話はまた今度しますね( •ᴗ• )
では(o・・o)/
それぞれの人生 瑞澤凛華 @Rinka_Mizusawa
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