超時空の彼方 〜フォロミー〜
一等神 司
第一章 ◆闇から光へ◆
第1話 【呪怨】
スマートフォンの中から現れた【
噂では聴いていた。冗談か
しかし、【
存在している筈が無いモノなのに、確かに感じている。その圧倒的な“気配”を。
そもそも、これだけの大きさのモノが、スマートフォンの画面から出て来れる訳が無いのだ。
【
そうでは無い。頭が混乱する。スマートフォンの画面からは、光以外は、本来 出て来ないのだ。大きさや姿など関係無い。そんな機能は無いのだから。
いかにもサラリーマンという出で立ちの、真面目そうな黒髪の痩せたスーツ姿の男は、尻もちをついて動けなくなっている。
長い髪を
〜〜〜
それは約一ヶ月前の話である。
金髪のチャラい風体の男は、何が起きたのか、自分の状況が理解出来なかった。
その男は自分の五感で感じる目の前の【
何故なら、そこに居る筈の無い女の姿を
見えたのとは違う、何故か
「オレが悪かった!許してくれ!」
ああ…オレは殺されるのか……
その後 その男は自宅の玄関前で意識を失っている所を発見され、親類に病院に運び込まれたが、意識は回復せず、「
今では
〜〜〜
更にその一週間前の事、一人の女が死んだ。
山奥で誰にも知られずに。
いや、
女「何をするの!やめて!酷い事をしないで!」
男「あ?素直にヤらせりゃ良いんだよ。地味な底辺の女がヤッて貰えんだ、感謝しろや」
女「一緒にご飯を食べるだけって言ってたじゃない!優しい事を言ってくれたよね!?」
男「ネットで誘われてノコノコ会いに来たんだ、お前だってその気だったんだろうが」
女「私は!友達になりたかっただけよ!だから、やめて!」
男「あ…」
女「いやぁ〜〜〜〜〜〜〜〜っ!」
男「オレが悪いんじゃねぇ!逃げようとしたあいつが悪いんだ!」
その女は…
SNSで仲良くなった男から「一緒にご飯を食べようよ!楽しく話でもしながらさ!」と誘われ、「友達が出来るかも…」と、会いに出掛けた。
ずっと友達を作れなかった。
話そうとすると緊張してしまい、言葉が出なくて顔が激しく
本当は友達が欲しかった。一緒に食事に行ける様な友達が欲しかったのだ。
そして、「
待ち合わせた駅で、その男は優しい笑顔で出向かえてくれた。金髪のラフなシャツ姿で、軽そうに感じたが、言葉遣いは普通だった。そして、簡単な挨拶だけして、男に誘われるままに、その男の車に乗ってしまった。
乗った車は、どんどん
男「恥ずかしがり屋だから、人の多いお店じゃ緊張してしまうでしょう?この先に隠れ家的なレストランが在ってさ、静かだし飯も美味いんだよね」
怖かったが、その男の優しさだろうと、自分が死んでしまう場所まで、その男の車に乗って行ってしまう。
レストランの影も形も無い山奥の駐車場に、男は車を停めた。
そして、いきなり襲い掛かってきた。
ドアを開けて車から飛び出した先には、深い崖だった。
そして、そこから突き落とされて、女は虫の息となった。
そこに冷たい雨が降ってくる。
小雨が豪雨となり、既に冷たくなった女の死体を、崩れた崖が覆い隠す。
女の名前は
〜〜〜
その後 この男女が利用していたSNSの登録者が、次々と意識不明となり、病院に運び込まれるのである。
全身を検査しても、意識が回復しない
その奇病の
〜〜〜
真面目そうな黒髪の痩せたスーツ姿の男は、尻もちをついて動けないままである。
逃げ出そうにも、身体をどう動かせば良いのか解らない。
いや、動いて逃げようとしても、逃げられないと感じているから、逃げようと出来なかった。
足元が
その円を描く図形の光は、一人と一つの
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